TISは2018年1月10日、製造業各社によって独自性が強い、「購買」「見積原価」「金型原価」などの業務領域に特化したアプリケーションを構築するSIサービス「LinDo Applications」を発表、同日提供を開始した。ERP(統合業務パッケージ)などの既存の基幹システムパッケージではまかなえない業務領域を、各社の要件に合わせて柔軟にシステム化する。販売目標として、2020年までに20社を掲げる。
TISは、製造業に向けて、ERP(統合業務パッケージ)などの既存の基幹システムパッケージではまかなえない業務領域を、各社の要件に合わせて柔軟にシステム化する。
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開発基盤としては、NTTデータ イントラマートのJavaアプリケーション開発ソフト「intra-mart」を使う。この上で、これまでTISが製造業向けのシステム構築で蓄積してきたノウハウを活かした業務テンプレートを活用する。
6つのメニューを用意した。「LinDo購買」「LinDo見積原価」「LinDo金型原価」「LinDo市場品質分析」「LinDo週報」「LinDo稟議」である。さらに、2018年度には、原価企画業務の高度化を目的とした「LinDo統合原価企画」を追加する予定である。
- LinDo購買
- 調達・購買業務を高度化する。標準で「サプライヤーポータル」や「見積査定」などを100を超える機能群を提供する。これにより、「製品企画から量産までに段階的に実施される見積業務のコントロール」、「見積業務の属人化排除」、「査定購買の業務プロセス標準化」、「発注品目の捕捉率向上による支出把握の範囲拡大」、などを実現する。
- LinDo見積原価
- 引合/見積業務の流れを可視化する。顧客、営業、原価算出間の業務連携とコミュニケーションを支援することで、見積業務をレベルアップさせる。これにより、「案件/引合情報の一元管理による類似案件の活用」、「案件、引合、受注といった各ステータスでの版管理」、「社内連携(営業担当と原価担当など)のやり取り履歴管理」、などを実現する。
- LinDo金型原価
- 内製固定資産(設備・治具・金型等)の原価算出のスピードと精度を向上させる。これにより、「内製固定資産(設備・治具・金型等)の個別原価管理における製造現場での1ショットあたりの償却額計算(=材料単価×標準加工単価)」、「償却期間内で発生した廃棄にともなう固定資産廃棄損や売却にともなう雑収入の管理」、「設備・機械・金型・治具などの予算執行にともなう予実管理の効率化」、などを実現する。
- LinDo市場品質分析
- 市場に送り出した製品の品質を分析し、潜在不良の早期発見・解決を実現する。これにより、「市場に送り出した製品品質の感覚や経験に頼らない分析」、「潜在不良の早期発見・早期解決」、「クレーム情報の傾向分析」、「市場品質の状況可視化」、などを実現する。
- LinDo週報
- 営業担当者の生の声を収集し、さらに日々の営業プロセスに経営の意思決定の反映を支援する。これにより、「営業担当者の活動状況を即時に正しく把握」、「営業プロセスへのアドバイス」、「経営層/管理者からの意思決定の反映」、「営業担当者の生の声を活用したテキストマイニングによる社内動向や案件傾向把握」、などを実現する。
- LinDo稟議
- グループ経営のガバナンス強化で実績のある稟議テンプレートを取り揃えた。これにより、「金額や申請内容による決裁者等の承認ルート自動分岐/合議設定」、「グループ会社をまたぐ決済プロセスの統合」、「グループ全体のガバナンスコントロールの継続的な維持・強化」、などを実現する。