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決算業務のミッシングリンクを埋める―勘定照合や伝票突合の自動化ツールをブラックラインが提供

2019年3月29日(金)IT Leaders編集部

クラウド型経理財務自動化サービスを提供するブラックラインは2019年3月25日、日本市場における事業戦略を発表した。2019年度は連結売上高1000億円以上の企業を対象に、基盤機能の「勘定照合」「タスク管理」「伝票突合」を提供していく。また、2018年11月にグローバルで発表したSAPとの戦略的提携に基づき、SAPの営業リソースによるブラックラインソリューションの販売を推進する。

 ブラックラインが提供するクラウド型経理財務業務自動化サービスは、勘定照合や会社間の伝票の突合、タスク管理といった、主に決算に係る業務を自動化するソリューション。四半期や年度末など、特定時期に処理が集中する決算関連業務を、「コンティニュアス・アカウンティング」という継続処理にすることで、負荷の平準化や処理の高速化、精度の向上を実現する。

 会計処理・決算処理のプロセスを見てみると、日時処理→残高照合→仕訳入力→月次締め→分析→レポートという直接処理になっている。このプロセスの場合、前の業務が終わらないと次の業務を開始することができないので、どこかにボトルネックが発生すると処理が滞り、負荷の集中や精度の劣化を招いている。

 ブラックラインが提唱するコンティニュアス・アカウンティングは、日次処理を基本的なサイクルとし、分析に至る処理を日々小さなサイクルで回す「継続処理」を実現する。締めを待たずに残高照合→差異分析→日次突合→ネッティング→進捗管理→仕訳入力→残高処理と業務を回し続けるので、決算期や年度末に集中していた処理が分散され、精度の向上にもつながる、とういう考え方となっている。

図1:従来の会計業務・決算処理とブラックラインが提唱する「コンティニュアス・アカウンティング」を取り入れた会計業務・経理処理の違い(出典:ブラックライン)
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 グループ企業で異なるERPを導入していると、勘定照合や伝票の突合処理といった業務を行うために、各ERPのデータを一旦Excelなどに落すなど、アナログ処理を行っている企業が、規模の大小を問わず多く残っている。ブラックラインは、各システムと自動連携して処理を行うので、企業の負の遺産として問題視されているExcel依存からの脱却にもつながる。

 ブラックラインは、勘定照合、タスク管理、突合といった処理のみをクラウド上で行い、その結果だけがデータとして残される。各システムからの財務データはブラックラインには残らない仕組みとなっているので、コンプライアンス上の課題もクリアできる。

 勘定照合、タスク管理、突合が基盤機能として備わっており、日本ではまずこの3機能を提供していく。拡張機能として米国ではすでに提供されている会社間取引管理や仕訳入力があるが、日本での提供は2020年以降となる見込み。

 グローバルでの戦略的提携に基づき、日本ではSAPジャパンが販売パートナーとなることが発表されている。SAPジャパンは、企業のデジタル対応の一手としてSAP S/4 HANAへのリニューアルを推進しており、同社の営業が拡張サービスとしてブラックラインの販売を行っていくことになる。

 まずは、SAP ERPユーザーでもある連結売上高1000億円以上の大企業、中堅企業に提供していき、2021年からはスタートアップ、2023年からは連結10億円以上のSMBマーケットへと、ターゲットを順次広げていく考えだ。

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