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戸田建設と村田製作所、建設作業者の熱ストレスをセンサー付きヘルメットで監視するシステム

2019年6月3日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)

戸田建設と村田製作所は2019年6月3日、建設作業者の安全を監視する「作業者安全モニタリングシステム」を共同で開発し、販売を開始したと発表した。ヘルメットに取り付けたIoTセンサーで作業者の生体情報や作業環境を監視する仕組み。価格は個別見積もりで、ハードウェア費用とクラウドサービスの利用料で構成する。

 戸田建設と村田製作所の「作業者安全モニタリングシステム」は、作業者の生体情報と作業環境をIoTセンサーでリアルタイムに収集することによって、作業者の熱ストレスを把握できるシステムである(図1)。熱ストレスは、脈拍、活動量、温度、湿度などを計測して、総合的に判断する。計測した数値をクラウド上で解析し、アラートを送信することによって、現場監督者が適切に作業者の健康管理を行えるようになる。

図1:作業者安全モニタリングシステムの概要(出典:戸田建設、村田製作所)図1:作業者安全モニタリングシステムの概要(出典:戸田建設、村田製作所)
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 システムは、既存のヘルメットに装着するIoTセンサーデバイス、センサーデバイスからのデータを受信・集約してクラウドに送信するゲートウェイ、ゲートウェイを介して送信したデータを蓄積して解析するクラウドサービス、で構成する。クラウド上では、データを解析し、作業者が危険な状態の前段階であると判断した場合はアラートを送信する。

 センサーデバイスは、既存のヘルメット(ミドリ安全製を推奨)の内バンドに装着する生体情報測定部と、ヘルメット後部に装着する外部環境情報測定部(バッテリーも内蔵)で構成する(写真1)。生体情報測定部では脈拍や活動量(加速度)を、外部環境情報測定部では温度、湿度を測定する。測定したデータは、免許を必要としない特定小電力無線(920MHz帯を使用)を利用してゲートウェイに送信する。

写真1:センサーデバイスをヘルメットに装着した状態(出典:戸田建設、村田製作所)写真1:センサーデバイスをヘルメットに装着した状態(出典:戸田建設、村田製作所)
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 システムの開発にあたっては、ヘルメットの装着性に気を配った。戸田建設の施工現場において実証確認を実施し、ヘルメット内部に取り付ける生体情報測定部の位置や大きさの最適化、突起物の多い建設現場でぶつかりにくいように外部環境情報測定部の小型化などの改良を重ねた。

 ネットワークについては、建設現場における無線の電波状況や作業者の動線、ゲートウェイの配置などを検証済みとしている。2018年秋には、敷地面積2万平方メートル、10階建ての建設現場で実証実験を実施し、スムーズな稼働を確認したとしている。2019年5月には作業者200人規模の建設現場で稼働を開始した。

 開発の背景について両社は、建設業界において今まで以上に安全で快適な作業環境を整備する必要性の高まりを挙げる。「近年ではさらに、夏の暑さが厳しくなっており、熱中症の発症や過労・体調不良といった状態になるまで、作業環境の悪化に気がつかないことが建設現場で問題となっている」という。

 導入費用は、センサーデバイスを含めたハードウェア費用と、クラウドサービスの利用料で構成する。導入を検討する企業に対しては、村田製作所のスタッフが現地に赴き、トライアル導入セット(稼働テスト用として準備)を用いて建築物の構造・高さの確認、電波環境の測定などを行い、導入費用を見積もる。

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