ネットワンシステムズ子会社のネットワンパートナーズは2019年10月23日、60枚の画像から好きな10枚を選ぶだけで個々の社員の特性が分かるタレントマネジメントシステム「カラタレ」を発表した。SaaS型クラウドサービスとして同日販売を開始した。これまで経験や勘に頼っていた配属判断に定量的な裏付けを加えることが可能になるとしている。
ネットワンパートナーズの「カラタレ」は、個々の社員の特性が分かるタレントマネジメントシステムである。最大の特徴は、60枚の画像から好きな10枚を選ぶだけで個々の社員の特性が分かるという仕組み(図1)。(1)性格特性(真面目など)、(2)知能特性(視覚・空間的知能など)、(3)職業適性(研究的など)の3つの特性を分析できるとしている。
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特定の部署・職種で評価が高い社員の特性を分析することで、部署に適する共通の特性を抽出。自社独自の文化に即した形で活躍可能性の高い特性の把握が可能になる。全社員を対象に、部署・職種の理想特性に近い社員をスコア化して適合順に表示することもできる。
同社によると、従来は、質問に対して回答を選択する方法で社員の適性を検査していたが、この方法だと設問数が非常に多く、時間がかかると説明。さらに結果を良く見せようとするバイアスがかかることで、精度が下がってしまっていたという。
カラタレは、米シリコンバレーのスタートアップ企業であるdotinが開発した、色彩心理学を活用したAI技術を利用する。信頼度については、米dotinのCTOでモスクワ国立工科大学の准教授であるRoman Samarev氏が、3年間の研究と1万人以上に対する正確性テストを重ねているという。従来型の適性検査と比較して、約83%の信頼度が証明されているという。
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なお、(1)の性格特性では、色彩心理学を応用した米dotinオリジナルの150特性のうち、もっとも当てはまる上位5特性を、社員の性格特性として表示する(図2)。150特性には、「コンテンポラリー」、「愉快」、「頭が良い」、「真面目な」、「意志が強い」、などがある。
(2)の知能特性では、教育やビジネスの現場で活用されている「多重知能理論」の8特性を、レーダーチャートで可視化する。8特性はそれぞれ、「内省的知能」、「博物学的知能」、「対人的知能」、「視覚・空間的知能」、「言語・語学的知能」、「論理・数学的知能」、「身体・運動感覚知能」、「音楽・リズム的知能」、である。
(3)の職業適性では、職業選択におけるグローバル標準理論「ホランド理論」の6適性を、レーダーチャートで可視化する。6適性はそれぞれ、「企業的」、「慣習的」、「現実的」、「研究的」、「社会的」、「芸術的」、である。
カラタレの価格(税別)は、最低価格が15万円(期間:3カ月、利用者100人まで)。トライアル用の無料ライセンス(期間:1カ月、利用者10人まで)も提供する。