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日立、実務ノウハウの継承・定着を支援する「ノウハウ視える化・継承ソリューション」

ハーマンモデルで社内の形式知を技術/業務/プロセス/人的コネクションに分類

2025年4月24日(木)日川 佳三、河原 潤(IT Leaders編集部)

日立製作所は2025年4月24日、ナレッジマネジメントサービス「ノウハウ()える化・継承ソリューション」を提供開始した。組織において実務をこなすうえで必要なノウハウの継承から、継承後の定着までを支援する。「暗黙知として属人化しがちな実務ノウハウを形式知化し、だれでも活用・継承できる状態に整える」としている。料金は個別見積もり。

 日立製作所の「ノウハウ()える化・継承ソリューション」は、組織において実務をこなすうえで必要なノウハウの継承から、継承後の定着までを支援するナレッジマネジメントサービスである。「暗黙知として属人化しがちな実務ノウハウを形式知化し、だれでも活用・継承できる状態に整える」としている。

 ユーザーは同サービスを、メンバー向け画面とマネジャー向け画面、ノウハウ整備・定着画面のそれぞれで利用する。以下のような機能が備わっている。

 実務ノウハウごとの継承状況を管理する機能を備える。部門やチーム内にある実務ノウハウのうち、既存の業務ドキュメントや手順書、過去の障害対応記録などにまとめられている「形式知」を、ハーマンモデル(注1)に基づいて「技術」「業務」「プロセス」「人的コネクション」の4種類に分類する(図1)。

注1:ハーマンモデル(Herrmann Model)は、米ゼネラル・エレクトリック(GE)で社員教育マネジャーを務めていたネッド・ハーマン(Ned Herrmann)氏が在職中に開発した、人間の思考様式を理解するためのモデル。人の脳の働きを大きく4つのタイプに分類し、それぞれの思考の好みや傾向を明らかにする。ホールブレインモデル(Whole Brain Model)とも呼ばれる。

図1:4種類に分類した実務ノウハウごとの継承状況を管理する画面(出典:日立製作所)
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 メンバーの経験や勘といった「暗黙知」の活用にあたっては、製造現場の技能伝承に用いる「多能工化」と、人材などを可視化する手法を応用する。把握した内容を文書化することで、暗黙知を解消する。

 業務に即したノウハウの継承について、計画、教育、定着度の確認までを業務フローに組み込みながら支援する。ノウハウを組織全体で継承する仕組みを作ることで、経験値のバラつきを減らし、メンバーの退職や異動に伴う業務の中断を防ぎながら、業務の継続性を確保する。

 ノウハウの定着に生成AIを活用する。AIが社内の各種文書から対象の業務やシステムに関する実務ノウハウを抽出する。また、チャット形式で実務ノウハウに関する問い合わせに回答する。定着度確認テストも自動で作成する(図2)。

 料金は個別見積もり。日立は今後、同サービスに、メンバーの習熟度に応じた学習カリキュラムの自動生成、実務ノウハウを学習したAIによる引き継ぎ、実務ノウハウの形式知化支援などの機能を追加する予定。

図2:生成AIが自動で作成する定着度確認テストのイメージ(出典:日立製作所)
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