さくらインターネットの組織内研究所であるさくらインターネット研究所と、公立はこだて未来大学は2019年10月23日、さくらインターネット研究所が提唱する次世代データセンターおよびコンピューティングのコンセプト「超個体型データセンターの実現」に向けて、自律分散するコンピューター群を抽象化するための分散OSおよび仮想化技術に関する共同研究を開始した。
さくらインターネット研究所は、生物の集団的特性として知られる超個体をヒントにした「超個体型データセンター」を実現するための研究に取り組んでいる。大規模データセンターだけでなく、ユーザーの近くに分散して配置した中小規模のデータセンターをつなぐ。これらのンピューティングが自律的に分散と集中のハイブリッド構造をとる。
一方、公立はこだて未来大学のシステムソフトウェア研究室(松原克弥研究室)は、クラウドコンピューティングを支えるVM(仮想マシン)やコンテナなどの仮想化技術に関する研究開発を軸に、FreeBSDやLinuxなどのOS基盤、AndroidやRobot Operating System(ROS)などの組み込みシステム、P2PやSDN(ソフトウェア定義型ネットワーク)を活用したネットワークシステムなどに関する幅広い研究テーマを扱っている。
今回、さくらインターネット研究所と公立はこだて未来大学は、超個体型データセンターの実現に向けて、自律分散するコンピューター群を抽象化するための分散OS、および、仮想化技術に関する共同研究を開始した(写真1)。2020年3月頃に開催する共同研究イベントにおいて研究成果の経過を報告する予定である。
今後、超個体型データセンターOSに関連して、その自律分散システムを支える分散OS技術をはじめ、関連する仮想マシンやコンテナ型仮想化技術、および、自律分散するシステムを適切に監視・観測・運用できる技術について、研究開発を進めていく。
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