一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)は2020年2月4日、音楽作品の情報をブロックチェーン(分散型台帳)で管理する実証実験を開始すると発表した。個々の音楽作品がいつ誰によって作られたのかをブロックチェーンで管理する。作品名や作者名といった音楽作品に付随するメタデータ(属性情報)も管理する。音楽出版社の参加を募り、2020年2月から3月にかけて実証実験を実施する。
JASRACが始める実証実験では、音楽コンテンツの情報をブロックチェーンで管理する。まず、誰がいつどの作品を作ったのかを、音楽作品の存在証明として記録する(図1)。具体的には、音楽作品のハッシュ値と著作者IDとシステムへの登録日時をセットで記録する。これにより、作品のハッシュ値から著作者や登録時刻が分かる。
図1:音楽作品の存在証明にブロックチェーンを利用する。音楽作品のハッシュ値から著作者と作成日時(登録日時)が分かる(出典:一般社団法人日本音楽著作権協会)拡大画像表示
ブロックチェーン上ではさらに、音楽作品に付随するメタデータ(属性情報)も管理する。登録できる項目名はあらかじめ決まっているが、作品名、参加アーチスト、出版社など各種の属性データを登録できる。将来的には、権利者への著作物使用料の分配率、といった項目も検討している。著作者は、メタデータの閲覧権限や追記権限を、指定したユーザーに付与できる。
システムは構築済みで、音楽出版社はWebアプリケーション画面を通じて音楽作品の情報を登録できるようになる。現在は、音楽出版社とJASRACの間で、紙ベースで音楽作品情報をやり取りしている。システム導入後は、これを電子化することで、音楽出版社からJASRACへの各種申請手続きを簡素化する。実証実験に使うブロックチェーン基盤とWebアプリケーションは、ソニーが構築した。
今後は、今回の実証実験の結果を踏まえて、作品情報の管理とは別の管理業務へのブロックチェーンの活用についても、検証を進めていく。
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