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[市場動向]

テレワークの推進にあたっては「5W1H」を検討せよ、ガートナーが解説

2020年3月31日(火)IT Leaders編集部

ガートナー ジャパンは2020年3月30日、テレワークの緊急的な導入を迫られている企業に向けて、テレワークを導入する上で検討すべき論点を発表した。5W1H(なぜ、いつ、どこで、誰が、何を、どのように)がポイントだとしている。

 感染症リスクへの対策として、テレワークの実施を迫られている企業が増えている。一方で、何らかの理由で実施できない企業もある。こうした背景からガートナージャパンは、「テレワークについて何を検討すべきか」について悩んでいる企業に対し、テレワークを導入する上で検討すべき論点を発表した。

 以下の「5W1H」(なぜ、いつ、どこで、誰が、何を、どのように)がポイントだとしている。

  1. なぜテレワークを行うのか(Why)
  2. いつテレワークを行うのか(When)
  3. どこでテレワークを行うのか(Where)
  4. 誰がテレワークを行うのか(Who)
  5. 何を使用してテレワークを行うのか(What)
  6. どのように実施するか(How)

1. なぜテレワークを行うのか(Why)

 検討を進める上では、「なぜテレワークを行うのか」という目的が重要な論点となる。新型コロナウイルス感染症対策としての「緊急的な暫定措置」なのか、あるいは働き方改革などの「恒久的措置」なのかを考える必要がある。

 緊急的な暫定措置としてテレワークを導入する場合は、いかに早期に「可能な限り外出の抑制措置を講じ、また実行できるか」がポイントとなる。最低限の仕事ができる状態に、どう早期に持っていくかが問われる。

 ガートナーでは、「既存のものを利用して可能な範囲で実施する。従業員にできるだけ多くの仕事をさせようとすると頓挫する。連絡手段を確保した上で、できる範囲で在宅勤務に移行した後、必要なものを揃える」と指南する。

 テレワークを暫定措置から恒久的措置に移行する際には、留意すべきポイントがある。例えば、完璧を求めすぎないことや、無駄な管理を減らしていくことが挙げられる。

2. いつテレワークを行うのか(When)

 テレワークを実施するタイミングと、「人、モノ、カネ」の有無について、早期に社内の関係各位の共通認識を得る必要がある。いつ行うかは、テレワークに速やかに移行する場合と、段階を踏む場合の2つのポイントに分けて考える。緊急時には、基本的にできるだけすべての人を対象に、速やかに移行する。

 ガートナーでは、「特に留意すべきポイントは、決められたタイムフレームの中で実施したときに仕事に必要なものが揃わないと、結局、従業員が会社に来てしまい、テレワークが成り立たなくなる可能性があること」と指摘する。必要なファイルにいつでもアクセスできるようにしておくなど、文書ファイルに対する日常的な取り組みが必要になる。

3. どこでテレワークを行うのか(Where)

 感染症対策のように、外出の抑制を意図するものについては、基本的に自宅でのテレワークが前提となる。特に、不特定多数の人が集まる場所での仕事は、感染症対策としては原則「禁止」とすべきである。

 一方、働き方改革の一環として今後取り組んでいく場合は、「自宅では仕事ができない」といった事情を考慮し、サテライトオフィスやカフェなどでの仕事を認めるケースもある。無料の無線LAN接続やPC画面ののぞき見など、予期せぬセキュリティ上の問題が発生する可能性に対して対策を講じるべきである。

4. 誰がテレワークを行うのか(Who)

 感染症対策などの緊急事態では、スピード感をもって進めることが重要である。一方、「何とかなるだろう」と全社で一気に進めても、実際には業務が滞る恐れがある。このため、対象者のグルーピングを行い、優先順位を決定することが重要になる。実施範囲によって、早急に準備すべきインフラ環境が変わってくる可能性がある。

 恒久的措置では、特別な事情がある特定の従業員に限定するのか、あるいはその他の一般従業員も含めるのかなど、誰を対象とするのかについて検討する。仕事の内容によってテレワークが難しい従業員もいるが、将来的な働き方改革への取り組みでは、何らかの形で実施できないかを、あらゆる従業員を対象に検討する、非正規雇用者への対応なども、会社として議論しておく。

5. 何を使用してテレワークを行うのか(What)

 テレワークを導入するにあたり、何を使って行うのかを考える。緊急対応であれば、使い慣れたスマートフォン、PC、メールなどの最低限のインフラやアプリケーションでスタートし、その後、必要なツールを追加していくというアプローチを採用する(図1)。

図1:テレワークで検討するテクノロジとサービスの例(出典:ガートナージャパン)図1:テレワークで検討するテクノロジとサービスの例(出典:ガートナージャパン)
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 テレワークを支えるテクノロジとサービスの選択肢は多様化している。緊急措置と恒久措置では、求めるものが異なる可能性がある。例えば、緊急措置としてスマートフォンを利用しても、恒久措置としてはノートPCが必要なケースがある。コミュニケーションツールに関しても、メールだけでなく、チャットや会議ツールが必要になってきたりする。こうしたツールは、日頃から慣れておかなくてはならない。勤怠管理や経費精算のために会社に来る必要が生じる場合は、これを機に見直すことも重要である。

6. どのように実施するか(How)

 テレワークの実施にあたっては、どう進めるのかを決める必要がある。緊急時には全社で一斉に適用するが、恒久的には段階的な実施を検討する。段階的な進め方では、例えば、まず試験的に週1回の実施からスタートし、問題点を整理した上で、週2~3回に拡大していくといったアプローチを検討する。

 テレワークを実施した場合は、さまざまな問題が発生することが考えられる。こうした問題を一括して把握することが、企業には求められる。このため、テレワークのサポートセンターなどの併設も併せて検討するのが望ましい。

 新型コロナウイルス感染症対策として、少なくともこれから数カ月は、緊急的な暫定措置としてのテレワークを中心に議論されるケースが多くなる。一方、時間が経つにつれて、恒久的措置としてのテレワークの議論に移行していく可能性がある。この際に検討すべきポイントの例としては、以下が挙げられる。

  • 紙文化の撤廃(ペーパーレス)
  • 勤怠管理
  • サポート体制/トレーニング
  • 費用の個人負担/会社負担
  • 仕事の評価
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