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Chainerの有用機能をPyTorch向けに再実装したライブラリ「pytorch-pfn-extras」、PFNが公開
2020年5月12日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)
Preferred Networks(プリファードネットワークス、PFN)は2020年5月12日、ディープラーニング(深層学習)のライブラリ「PyTorch」(パイトーチ)の機能を拡張するライブラリ「pytorch-pfn-extras」をオープンソースとして公開した。ライブラリ「Chainer」(チェイナー)の機能のうち、有用度の高いものをPyTorch向けに再実装した形である。
PyTorch(パイトーチ)は、ディープラーニング(深層学習)のライブラリである。Preferred Networksは現在、同社が開発してきた同様のライブラリ「Chainer」(チェイナー)の開発をストップし、PyTorchの開発に参加している(関連記事:PFN、ディープラーニングライブラリ「Chainer」の開発を終了、「PyTorch」の開発に参加)。
今回、ChainerからPyTorchへ移行する過程で社内外から寄せられたフィードバックをもとに、特に有用度の高いChainerの機能をPyTorch向けに再実装した。これを、pytorch-pfn-extrasとしてオープンソースの形で公開した。
pytorch-pfn-extrasの初版リリースは、表1の機能を含んでいる。
| 機能名 | 概要 |
| エクステンションとリポーター | ディープラーニング(深層学習)の訓練プログラムを実装する時に頻繁に必要となる機能(訓練中のメトリクスの集計やプログレスバーによる進捗の可視化など)を、エクステンションとしてパッケージ化 |
| パラメータサイズの自動推論 | 入力データのサイズをもとに、Linear層やConvolution層のパラメータのサイズを自動的に推論することで、ネットワーク定義の記述を容易に |
| 分散スナップショット | スナップショットの保存・読み込み・世代管理を自動化することで、分散深層学習の訓練プログラムの実装コストを削減 |
2020年4月6日には、Preferred Networksが開発したライブラリ「Optuna」が、PyTorchエコシステムに公式に登録されたという(関連記事:PFN、ディープラーニングの各種パラメータを自動調整するライブラリ「Optuna v1.0」を公開)。PyTorchエコシステムは、PyTorchに対する新機能の追加や学習・推論の高速化などを支援するツールやライブラリを認定するものである。
現在、Preferred Networksと米FacebookのPyTorch開発チームは、pytorch-pfn-extrasのPyTorch本体へのマージについて、共同で議論を進めている。また、Preferred Networksでは、社内外から要望が多い深層強化学習ライブラリ「ChainerRL」のPyTorch版の開発を進めており、2020年前半の公開を目指している。
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