[新製品・サービス]
MDIS、チャットボットと業務システムをRPAで連携させるサービス「RPAgent」を開始
2020年5月27日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)
三菱電機インフォメーションシステムズ(MDIS)は2020年5月26日、RPA(ロボットによる業務自動化)とチャットボットを組み合わせたシステムを構築するサービス「RPAgent」を発表した。RPAソフトウェアと、コンシェルジュが開発したチャットボット作成ソフトウェア「kuzen」を組み合わせてシステムを導入する。
三菱電機インフォメーションシステムズ(MDIS)の「RPAgent」は、RPAとチャットボットを組み合わせたシステムを構築するサービスである。チャットボットを介して申請したデータを、RPAでバックエンドシステムに入力する、といった使い方ができる。チャットボットの画面はスマートフォンからでも利用できるため、社外の移動時間といった隙間時間に申請業務を行える(図1)。
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具体的なサービスの内容は、データ入力の対象となる業務システムと、チャットボット作成ソフトウェア「kuzen」を、任意のRPAソフトウェアを使って連携させる、というもの。仕組み上、RPAソフトウェアの種類を問わないため、RPAを導入済みの場合はチャットボットを追加導入するだけで連携させられる。RPAを導入していないユーザーに対しては、MDISがRPAの導入から支援する。
MDISが想定しているRPAgentの適用業務は、残業申請、在宅申請、休日出勤申請、入館申請、休暇申請、出張旅費精算、出張報告、勤怠入力、工事申請、システム監視、障害対応、パスワード初期化対応などである。また、今後の機能拡張予定として、対顧客対応業務への適用、各種業務パッケージとの連携、音声入力サービスとの連携などを挙げている。
チャットボット作成ツール「kuzen」をRPAと組み合わせる
チャットボットとして利用するkuzenは、チャットボットを作成できるソフトウェアサービスである。SlackやMicrosoft Teams、LINE、Facebook Messengerなどのチャットシステムを介して、社内の業務システムにデータを入力できる。金融業界や航空業界など100社以上の大手企業に導入実績があるとしている。
kuzenの特徴の1つは、ノンプログラミングで簡単にチャットボットを構築できることである。質問への回答や条件を設定し、矢印でつなげていくだけで、対話内容を構築できる。Q&Aも、CSV(カンマ区切り形式)データで一括登録できる。これらにより、最短で1カ月で導入できるとしている。
コンシェルジュが開発した自然言語処理機能を搭載している。これにより、テキストを自由に入力した際の言葉のゆらぎを吸収できるとしている。また、一般的な類義語辞書も持ち合わせおり、言葉のゆらぎを調整する。個別の類義語を追加することも可能で、各種の言い回しに対応できる。
答えられなかった想定外の発言データを蓄積して学習させることもできる。これにより、回答の精度を向上させられる。