ICT総研は2020年6月8日、クラウドストレージサービスの市場動向調査の結果を発表した。クラウドストレージの利用者数は、Googleドライブがトップで、iCloud drive、Dropbox、Microsoft OneDriveが続く。有料サービスの利用者は14.2%。満足する理由の1位は、データ保存容量の大きさである。
2020年5月に、クラウドストレージサービスの利用実態を調べた。インターネットユーザー4408人に対してWebアンケートを実施した。
利用者数が多いクラウドストレージは、Googleドライブ(1000人)、iCloud drive(846人)、Dropbox(572人)、OneDrive(560人)、Evernote(247人)、Amazon Drive(179人)、の順になった。仕事で利用しているクラウドストレージの上位4社は、Googleドライブ、iCloud drive、OneDrive、Dropbox、となる(図1)。
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クラウドストレージサービス利用者のうち、「有料サービスを利用している」と回答した利用者は14.2%だった。また、「今後は有料サービス利用を検討する」と回答した利用者は11.5%で、「今後も無料サービスを利用する」と回答した利用者は63.9%だった。
クラウドストレージサービスは、データ容量が5~15GB程度まで無料で利用できるものが多く、開始当初は無料プランで利用を始めるユーザーが大半である。その後、保存容量が増えると有料サービスに移行するという使い方が一般的で、有料利用者は年々増加する傾向にある。なお、サービス利用者がクラウド上に保管しているデータ量は、1~10GBが全体の43%、1GB未満が20%、10GB以上が19%である。
顧客満足度では、Googleドライブ(75.1ポイント)、Dropbox(72.0ポイント)、iCloud drive(70.8ポイント)、OneDrive(69.5ポイント)、Amazon Drive(66.6ポイント)、Evernote(65.9ポイント)という結果となった。
クラウドストレージを仕事で利用している人は、「データ保存容量が大きい」ことや「運営会社が信頼できる」ことを満足している理由として挙げる(図2)。「セキュリティが充実している」ことや「操作がしやすい」こと、「データ共有がしやすい」ことも重要な指標となっている。
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リモートワークの機会が増えていることから、クラウドストレージサービスを仕事で利用するユーザーも増加傾向にある。また、PCだけでなくスマートフォンやタブレット端末を通じてリモートワークを行うユーザーも増えることから、クラウドストレージサービスの市場は今後も拡大する。