[新製品・サービス]
日立ソリューションズ、3つの単語で場所を特定する位置情報サービス「what3words」
2020年12月15日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)
日立ソリューションズは2020年12月15日、世界中の場所(3メートル四方の範囲)を3つの単語で表現できるサービス「what3words」(開発元:英what3words)を発表した。2020年12月16日から販売する。座標(緯度と経度)と3つの単語を相互に変換できるAPIを提供する。住所の指定が面倒なケースや、緯度と経度を伝えるのが面倒なケースにおいて、3つの単語だけで位置情報を素早く簡潔に伝達できる。価格は、個別見積もり。
what3wordsは、世界中の場所(3メートル四方の範囲)を3つの単語で表現できるサービスである。座標(緯度と経度)と3つの単語を相互に変換できるAPIを提供する(図1)。世界中を3メートル四方のメッシュに区切り、これらすべてをユニークに識別できる情報として、3つの単語を割り当てている。3つの単語の組み合わせによって、たった1つの場所を指し示すことができる。
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単語で場所を指定できることから、住所や緯度・経度を伝えるやり方よりも簡単かつ正確に場所を伝えられる。住所の場合、住所が示す範囲が広すぎて特定の場所が定まらないという問題や、間違えて似た住所を伝えてしまう問題がある。また、緯度・経度は、8~9桁の数値を覚えることが困難であるため、位置を間違えて伝えてしまう問題がある。
3つの単語は日常で使う言葉であるため、覚えやすく、音声入力とも親和性が高い。また、3つの単語は日本語を含む40カ国の言語に変換できるため、世界中の人と共通の手段で位置情報を共有できる。
APIを介して緯度・経度と3つの単語を変換できるので、配達業務や観光案内といった地図を活用したサービスに対し、3単語で場所を示す機能を容易に追加できる。例えば、スマートフォンアプリからピザを注文し、配達先として広大な公園の中央にあるベンチなどをピンポイントで指定できる。また、店舗情報に掲示されている3単語を音声で入力し、店舗までの道案内を開始できる。