KDDI、三菱重工業、NECネッツエスアイ(NESIC)の3社は2021年6月21日、データセンター消費電力削減の取り組みとして、液体でサーバーを冷却する液浸冷却を採用したコンテナ型データセンターの実証実験を開始した。2022年度の実装を目指す。50kVA相当のサーバーと液浸冷却装置を12ftのコンテナに収容、PUE1.1以下のエネルギー効率を目指す。これにより、データセンターの消費電力を約35%削減する。
KDDI、三菱重工業、NECネッツエスアイの3社は、液体でサーバーを冷却する液浸冷却を採用したコンテナ収容型の小型データセンターの実証実験を開始した実証期間は2021年6月21日から同年12月末まで(写真1)。50kVA相当のサーバーと液浸冷却装置を12ftのコンテナに収容し、PUE 1.1以下のエネルギー効率を目指す。これにより、データセンターの消費電力を約35%削減するとしている。
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同実証実験では、最初に冷却効率を高める要素技術を開発する。冷媒冷却用ラジエーターおよび外気冷却機構を国内メーカーと開発し、排熱処理能力を向上させることで電力消費量を削減する。開発した要素技術を用いて、液浸冷却装置(液浸装置+ラジエーター)と外気冷却機構一式を小型コンテナに実装する。
実証では国内認可をゴールとする。実装に向けて課題を洗い出すことで解決策を検討。設置環境での外部影響を評価し、実装した場合のコスト概算と商品性を検討する。また、準拠すべき法令・規制に基づき、適用に向けた課題解決を施していく。
発表では3社の役割を説明している。KDDIは、実証試験を管理・推進する。三菱重工業は、データセンター冷却機構(チューブ&フィン)を設計し、12ftコンテナに高密度で実装する。NECネッツエスアイは、高廃熱処理に適応する液浸冷却装置を提供する。