デジタルアーツは2021年7月27日、ゲートウェイ型で動作するメールセキュリティソフト「m-FILTER」の製品連携を強化すると発表した。連携機能の実装形態や提供方法は未定だが、2021年11月に3つのセキュリティ製品と連携できるようにする。添付ファイルを無害化するソフトとして「VOTIRO Disarmer」と「MetaDefender Core」の2製品と連携し、添付ファイルをネットワーク分離環境で受け渡すサービスとして「FileZen S」と連携する。
m-FILTERは、セキュリティ機能に注力したメール中継サーバーソフトである(関連記事:デジタルアーツ、メールセキュリティソフト「m-FILTER」新版、DMARC対応で送信ドメイン認証を強化)。既存のメールサーバーと組み合わせて利用することで、標的型攻撃対策や迷惑メール対策、誤送信対策などのメールセキュリティ機能を利用できる。
偽装メールを判定する機能に注力しているほか、メールを無害化する機能も備える(関連記事:パスワード付きZIPも強制検査、デジタルアーツが「m-FILTER」のメール無害化機能を強化)。無害化では、添付ファイルの削除や、HTML/リッチテキストメールのテキストメール化、リンクの無効化、添付ファイルがOffice文書の場合はOffice文書に含まれているマクロの除去、などを実施する。
2021年11月には、m-FILTERの機能を補完する3つのセキュリティ製品との連携機能を、それぞれ提供する。連携連携機能の具体的な実装方法や提供形態は未定である。デジタルアーツによれば、記事執筆現在のm-FILTERは、これら3製品との連携機能を持っていない。
新たに、添付ファイルを無害化する製品として、「VOTIRO Disarmer」(イスラエルのVotiro Cybersec製)と、「MetaDefender Core」(米OPSWAT製)の2製品と連携できるようにする(図1)。これにより、m-FILTER単体で備えるファイル無害化機能を超えて、各種形式のファイルを無害化できる。
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これらのファイル無害化ソフトは、Word形式やExcel形式といったファイル形式を判断し、これらを構成する上で必要のないデータを削除する。これにより、これらのファイルから不正なマクロやコードを除外できる。
m-FILTERではまた、添付ファイルをネットワーク分離環境で受け渡す製品として、「FileZen S」(ソリトンシステムズ製)と連携できるようにする。
FileZen Sと連携すると、自治体などのように、インターネットアクセス用のLANとインターネットから遮断したLANを分離したネットワーク環境において、ネットワークをまたいで自分から自分に添付ファイルを受け渡せる。ファイル無害化と組み合わせて使うこともできる。