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「横浜みなとみらい21地区ローカル5G実証コンソーシアム」発足、ローカル5Gを活用したイベント開催の実証実験

2021年12月14日(火)IT Leaders編集部

野村総合研究所(NRI)、JTOWER、NECネッツエスアイ、綜合警備保障(ALSOK)、ヤマハ、横浜国際平和会議場(パシフィコ横浜)、横浜市、横浜みなとみらい21(YMM21)の8者は2021年12月13日、ウィズコロナ時代の安全なイベント開催に向け、ローカル5Gを活用した実証実験を同年12月に実施すると発表した。

 野村総合研究所(NRI)、JTOWER、NECネッツエスアイ、綜合警備保障(ALSOK)、ヤマハ、横浜国際平和会議場(パシフィコ横浜)、横浜市、横浜みなとみらい21(YMM21)の8者は、NRIを代表機関とする「横浜みなとみらい21地区ローカル5G実証コンソーシアム」を発足した。

 総務省「令和3年度課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」において、「大型複合国際会議施設におけるポストコロナを見据えた遠隔監視等による安心・安全なイベントの開催」の実証事業企画を提案し、2021年8月31日に採択された。

 今回の実証実験は、ローカル5Gを活用し、安全なハイブリッド型イベントに向け、遠隔ロボット監視システム、混雑検知システム、これらを連携させたロボットによる混雑アナウンスシステム、および遠隔同期演奏システムの実証を実施する。来訪者・施設管理者・主催者・出展者にとって安全なイベント開催を実施するための方策や課題を明らかにすることを目指す。

 技術実証の主担当は、JTOWERとNECネッツエスアイである。同実証で構築するローカル5Gネットワーク自体に関して、電波伝搬などの詳細なデータの取得を行うことで、構造が異なる施設内の複数ホールにおける建物侵入損(壁などにより電波が減衰すること)を考慮した、ローカル5Gの電波伝搬モデルの精緻化、同期局と準同期局の実機を用いた共用検討を実施する。

 2021年12月18日~同年12月19日開催のイベント「お城EXPO2021」に合わせて、パシフィコ横浜ノースの1階多目的ホール・2階ガーデンラウンジにおいて、課題実証および技術実証を実施する。同実証で構築するローカル5Gネットワーク環境において、以下の各システムについて、効果や機能、運用に関する検証を行う。各システムを同時稼働させた際の挙動性についても検証し、ローカル5Gネットワーク環境におけるマルチアプリケーションの実現性についても評価する。

遠隔ロボット監視システム(主担当:ALSOK)

 多くの人で混雑した環境下では、通信輻輳が想定される。このため、ロボットの遠隔操縦を行ったり、監視員(実証のために配置する者)、現場警備員間の指示伝達を行ったりする際に、通信安定性の面で課題がある。実証を通じたロボットの遠隔操縦、遠隔監視によって、警備品質の向上と効率化の実現を目指す。

 ロボット前面のカメラ映像(個人を特定する氏名・顔画像などの情報は取得/保存しない)の伝送、監視員によるロボットの遠隔操縦、監視員と現場警備員間の指示伝達において、ローカル5G回線を活用し、その有用性を検証する。

混雑検知システム(主担当:NRI)

 コロナ禍においては、会場内の滞在人数の管理が求められるが、人手などによって計測・把握すると工数が増大することから、運用の効率性の面で課題がある。そこで、同実証を通じて、会場内を上部から俯瞰撮影(個人を特定する情報(氏名・顔画像など)は取得および保存しない)した4K映像を、クラウドサーバー上の画像解析AIで常時分析することにより、来場者の分散促進や来場人数管理の効率化の実現を目指す。

 複数のローカル5Gスマートフォンで撮影した4K映像の伝送、来訪者向けに混雑状況を提示するサイネージへの映像伝送において、ローカル5G回線を活用し、その有用性を検証する。

遠隔同期演奏システム(主担当:ヤマハ)

 コロナ禍を機に増加したオンラインでのイベントでは、ライブならではの「臨場感」や「一体感」が醸成しづらいという課題がある。そこで、同実証を通じて、異なる複数の場所にいるアーティスト同士が同期を取りながら無線環境で演奏する。コロナ禍での感染対策や新たなスタイルでのイベントの実現を目指す。

 複数の部屋でアーティストが演奏する音の双方向伝送において、ローカル5G回線を活用し、その有用性を検証する。

混雑アナウンスシステム(主担当:ALSOK、NRI)

 コロナ禍においては、時々刻々と変わる混雑状況に応じて会場内の来場者の分散を図る必要がある、しかし、人出などによって都度声掛けなどを行うと、工数が増大する。このため、運用の効率性の面で課題がある。そこで、同実証を通じて、混雑検知システムで把握する混雑状況と連動する形で、ロボットが自律走行で特定地点に向かい、周辺の来訪者への混雑アナウンスを行う、これにより、来場者の分散を促進する。

 複数のローカル5Gスマートフォンで撮影した4K映像(個人を特定する氏名・顔画像などの情報は取得および保存しない)の伝送、ロボットの制御用PCおよびロボットへの混雑状況に係る情報の伝送において、ローカル5G回線を活用し、その有用性を検証する。

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