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システム監視ツール新版「Zabbix 6.0」、業務レベルでサービスの稼働状況を監視可能に

2022年2月17日(木)日川 佳三、河原 潤(IT Leaders編集部)

ラトビア共和国のZabbixの日本支社、Zabbix Japanは2022年2月16日、システム監視ソフトウェア新版「Zabbix 6.0」を発表した。新版では、ビジネスレベルで捉えた“サービス”の単位での稼働状況監視が可能になった。業務ユーザーが業務の稼働状況を把握し、期待どおりに動いていない場合の根本原因を分析し、業務のSLAを監視するために必要な機能を提供する。

 Zabbix Japanの「Zabbix(ザビックス)」は、オープンソースソフトウェア(OSS)のシステム/ネットワーク監視ツールである。専用エージェント(各種UNIX/LinuxやWindows)によるサーバー監視のほか、SNMP監視、リモートログイン(Telnet/SSH)とコマンド実行によるサーバー監視、ポート監視(ネットワークサービスの死活監視)など各種の方法でシステムを監視する(関連記事システム監視ツール新版「Zabbix 5.2」、閾値だけでなく通常時と異なる値を障害として検知可能に)。

 新版の「Zabbix 6.0」では、ビジネスレベルで捉えた“サービス”の単位で稼働状況を監視できるようにした。4つのメニューセクションからなるサービスメニューを追加している(図1)。

  • サービス:サービス概要とサービス構成用 (監視からサービスへ移動)
  • サービス アクション:サービスアクション(新しいアクションタイプ)
  • SLA:SLAの構成用
  • SLAレポート:SLAレポート用(ダッシュボードウィジェットとしても利用可能)

 これらにより、業務ユーザーが業務の稼働状況を把握し、期待通りにどおいていない場合の根本原因を分析し、業務のSLAを監視するために必要な機能を提供する。

図1:「Zabbix 6.0」のサービスメニュー(出典:Zabbix Japan)
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 AIを用いて通常とは異なる状態を検知する機能が加わった。ベースライン監視とアノマリ検知のトレンド関数機能によって、静的な閾値での障害検知に頼るのではなく、過去のデータを利用した動的な方法で障害を検知する。

 Kubernetes環境の監視機能が標準で備わった。KubernetesのノードやPodを自動で検出してと監視する。ベンダー機器の監視データを収集するためのテンプレートも拡充し、デル、シスコシステムズ、F5ネットワークス、クラウドフレア(Cloudflare)など、多くのユーザーが利用するベンダーの機器/システムの監視を容易にしている。

 収集したデータを可視化する機能を強化し、新たにジオロケーションマップを追加した。地理的なマップを作成し、マップ上に監視対象のホストと障害を表示して監視対象全体の状態を把握できるようにした。

 ほかには、ZabbixサーバーにHA(高可用性)クラスタ機能を標準で備わった。外部のHAクラスタリングツールを組み合わせることなく、Zabbixサーバーを冗長構成で運用できる。1台または複数台のスタンバイノードを設定可能である。ハードウェア障害時や計画的なメンテナンス時のダウンタイムを回避する。

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