これから先、AIに対するセンスと実力を備えた企業が強みを発揮することに疑いの余地はない。ここで気をつけなければならないのは、膨大な演算能力を要する基盤の構築には、業務システムで培ってきた従来からの知見が通用しないということだ。常に最先端をウォッチしているマクニカ クラビス カンパニーの識者に“新常識”について話を聞いた。
ディープラーニングなどAI関連技術の進化と普及に弾みが付き、一般企業も本格的に活用する時代が幕明けようとしている。デジタルの世界ではアイデアを形にすること、つまりは次々と策を講じるスピード感がものをいう。一歩でも先んじた企業が圧倒的に有利な立場を獲得することは周知の通り。だからこそ、AIについても自分たちで自在にハンドリングする礎を今から整えなければならない。
もっとも、AIモデル(アルゴリズムを実装したプログラム)の処理に膨大なコンピューティングパワーを要することは知られているものの、自分たちでインフラを構築する際の基礎知識やノウハウはまだ十分に流通していないのが実情だ。「これまでのIT基盤の常識を持ち込もうとしても通用せず、思わぬ壁に直面することでしょう。そのつまづきが企業のスピード感を削ぎ、ひいては競争力の足を引っ張ることにもなりかねないので注意が必要です」──こう話すのは、マクニカ クラビス カンパニーの北島佑樹氏(第1技術統括部 技術第3部 部長代理)だ。
マクニカ クラビス カンパニー 第1技術統括部 技術第3部 部長代理の北島佑樹氏同社は、最先端の技術力を備えた海外の半導体メーカーの代理店となり、日本市場に展開するテック系商社だ。AI関連市場で米NVIDIAが存在感を強めているのは多くが知る所だろう。そのNVIDIAが高性能ネットワーキング領域を強化するためにHPCインターコネクト関連のMellanox Technologiesを2020年に買収したのだが、クラビス カンパニーはその前からMellanox製品を扱っていた経緯があるなど、かなり先駆的でディープな側面を持つ。
そんな同社だからこそ、すでに多くの知見を蓄積している。「演算リソースが不足したらノードを追加してスケールアウトすればよいという短絡的な話にはなりませんし、AIは逐次処理ではなく並列処理が中心ですから、
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