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スルガ銀行、手書きの顧客情報をAI-OCRでデータ化、年間約5000時間を削減

金融犯罪を防ぐ「継続的顧客管理」の事務作業を効率化

2022年7月4日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)

スルガ銀行(本店:静岡県沼津市)は、顧客の属性や口座の利用目的に変更がないかを定期的に点検する調査票「お客さま情報確認書」のデータ化業務を、AI-OCRで自動化した。これにより、月平均1000人分の手書き文書のデータ化に当たる年間約5000時間の業務負担を削減した。AI-OCRソフトウェア「invoiceAgent AI OCR」を提供したウイングアーク1stが2022年7月4日に発表した。

 スルガ銀行は、顧客の属性や口座の利用目的に変更がないかを定期的に点検する調査票「お客さま情報確認書」のデータ化業務をAI-OCRで自動化した(図1)。これにより、月平均1000人分の手書き文書のデータ化に当たる、年間約5000時間の業務負担を削減した。

図1:AI-OCRによって効率化を図ったスルガ銀行の「継続的顧客管理」の概要(出典:ウイングアーク1st)図1:AI-OCRによって効率化を図ったスルガ銀行の「継続的顧客管理」の概要(出典:ウイングアーク1st)
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 背景として金融庁は、金融機関に対し、マネーロンダリングやテロ資金供与を抑止するための「継続的顧客管理」を義務付けている。これを受けて金融機関は、顧客の属性情報や口座の利用目的などに変更がないかを、調査票「お客さま情報確認書」への回答を通じて、定期的に点検している。

 スルガ銀行も2021年から「お客さま情報確認書」を顧客に郵送して回答を収集し、回答結果をCRM(顧客関係管理)で管理している。調査票には、チェック形式や自由記述形式など200以上の項目がある。回答の収集方法には、スマートフォンで回答してもらう方法と、「お客さま情報確認書」に手書きで回答を記入して返送してもらう方法の2通りがある。

 情報を確認すべき顧客は、1カ月につき約2万人である。このうち、手書きで回答する顧客は、月平均で1000人に達する。従来は、手書き回答の内容を表計算ソフトに手作業で入力(転記)していた。この一方、データ化の実務を担う担当部署は人的リソースが限られており、データ化プロセスの効率化が課題だった。

 こうした経緯から2021年12月、AI-OCR機能を備えた文書管理ソフトウェア「invoiceAgent AI OCR」(旧称は「SPA」)を稼働させた(関連記事ウイングアーク1st、OCR付き文書管理ソフト「SPA」新版、AI-OCRのログを出力可能に)。こうして、手書きの「お客さま情報確認書」のデータ化を自動化した。

 AI-OCRの効果として、業務負担が減った。具体的には、回答が手書きで書いてある「お客さま情報確認書」の月間処理件数が1000件とすると、手作業による処理と比べて月間で420時間分、年間で5000時間分の作業負担を減らせる計算になる。また、手書き回答のデータ化に割り振る人的リソースも、当初見込みの2分の1程度に抑えられている。

 なお、invoiceAgent AI OCRの特徴は、認識率を高める方策として、4種類のOCRエンジンを切り替えて利用可能な点である。それぞれが得意とする領域に応じて、読み取る項目の単位でOCRエンジンを切り替え可能である。4つのOCRエンジンはそれぞれ、自社開発の「WingArc Data Capture」、ABBYYジャパンの「ABBYY FineReader Engine」、EduLabの「DEEP READ」、Cogent Labsの「Tegaki」である。

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スルガ銀行 / AI-OCR / 継続的顧客管理

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