SCSKは2022年11月25日、データ仮想統合ミドルウェア「Denodo Platform」(開発元:米Denodo Technologies)の販売を開始したと発表した。データベースやWebサービスなど各種のデータソースを生データのまま仮想化してデータを利用しやすくする。仮想統合したデータを、BIソフトなどからアクセスして活用できる。販売目標として、2025年度までに約5億円を掲げる。
SCSKが販売を開始した「Denodo Platform」は、米Denodo Technologiesが開発・提供するデータ仮想統合ミドルウェアである。
データベースやWebサービスなど各種のデータソースを、複製することなく生データのまま仮想化することで、データを準備する時間が短くなり、データを利用しやすくする。仮想統合したデータに、BIソフトなどからアクセスして活用できる(図1、関連記事:データソースを仮想化するミドルウェア「Denodo Platform 8.0」、GraphGLでアクセス可能に)。
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データを仮想統合するために必要な機能として、データ収集(複数のデータソースに接続してリアルタイムにデータを収集)、データ統合(収集するデータを結合し、任意の切り口でデータモデルを定義)、データインタフェース(SQLやREST APIなどでアクセス可能)などを提供する。接続可能なデータソースは、各種データベース、ファイル、クラウドサービスなど150以上に上る。
データモデルはGUI操作で設計する。接続するデータソースを選び、これら複数のデータソースにまたがってデータを結合し、データモデルを設計する。データアクセスを高速化する仕組みとしてキャッシュ機能も持つ。サマリーキャッシュ(集計済みデータのキャッシュ)をデータベース上に作成し、これを再利用する。
SCSKは、Denodo Platformのライセンス販売に加えて、BI/AIツールと組み合わせたサービスも提供する。サポート専用に用意したWebサイトでは、日本語でのサポートや、問い合わせに対するFAQなど、Denodo Platformを利用するための情報を随時提供する。
「データドリブン経営にあたっては、膨大なデータの中から有益な情報を見つけ出し、これを経営やマーケティング施策、商品開発などの意思決定に生かしていく必要がある。この分野では、データを複製することなく各種データソースをオンデマンドで仮想統合する技術が有効である。こうした製品の1つとして、Denodo Platformを販売する」(SCSK)