[調査・レポート]

DX/デジタル人材育成には「実践的な学びの機会」の提供を─パーソルプロセス&テクノロジー調査

2022年12月21日(水)神 幸葉(IT Leaders編集部)

パーソルプロセス&テクノロジーは2022年12月13日 、「DX・デジタル人材育成トレンド調査2022」を発表した。自社のデジタルトランスフォーメーション(DX)人材育成に関与/関与予定の経営者・従業員を対象にした同調査から、DX戦略の目的や育成における課題、教育方法、DX/デジタル人材育成に関する傾向などが明らかになった。

 総合人材サービスのパーソルグループでシステム開発/SI事業を営むパーソルプロセス&テクノロジーが「DX・デジタル人材育成トレンド調査2022」を実施し、その結果を発表した。調査期間は2022年9月27日~29日で、調査対象はDXへの取り組みを実施中または今後1年以内に実施予定がある従業員数100人以上の企業経営者・従業員1000人。調査対象者の所属部門は、「経営者・役員・顧問」「社長室・経営企画室」「総務」「人事・労務」「情報システム」「研究・開発」「DX・デジタル推進」となっている。

建設業、運輸/郵便業は取り組みの前提で課題

 自社におけるDX/デジタル育成の課題を尋ねた項目では、「取り組んでいるがDXにつながらない」の回答が最も多かった(28.2%)。次いで、「推進できる人がいない」(27.4%)、「ニーズに合った育成サービスがない」(25.3%)と続く(図1)。

 業種別でみると、建設業では「予算が取れない」、運輸/郵便業では「対象者が決められない」という回答が多く、両業界の場合、具体的な施策の前の前提的な部分で課題があることがうかがえる。

 パーソルプロセス&テクノロジー ワークスイッチ事業開発統括部 部長の成瀬岳人氏は、DX推進につながるデジタル人材育成を本格化させるにあたって、「経営・管理職・一般社員と階層別に担うべき役割と養うべきスキル・能力を設定する」ことや、「幅広い対象者にインプットだけではなくアウトプットも含めた『実践的な学び』の機会を増やしていくこと」を推奨している。

図1:業種別 企業が抱えるDX・デジタル人材育成の課題(出典:パーソルプロセス&テクノロジー)
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教育方法は自社のeラーニングが約半数に

 教育方法については、経営、管理職、一般社員の各層とも「自社のe-ラーニング」が最も多く、次いで「自社内製の研修」「社外の専門家による研修」だった(図2)。また、教育内容を尋ねたところ、「AI/データ」が46.5%と半数近くを占め、「DX企画」(38.8%)、「DX基礎知識」(35.3%)が続いた。

 成瀬氏によると、各社ともデジタル人材育成は人事部門ではなく、DX推進・デジタル推進部門が企画・実行を担う傾向にあるという。「DX推進・デジタル推進部門が、eラーニングを用いた社内の教育コースで、DXの基本や先端テクノロジー(AI、IoT、RPA等)知識のインプットに取り組むケースが増えている」(同氏)。

図2:DX・デジタル人材育成の教育方法(出典:パーソルプロセス&テクノロジー)
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●Next:DX人材を3分類、企業が一番育成を必要とする人材は

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