[事例ニュース]
南相馬市、ネットワーク強靭化手段の仮想ブラウザを新システムでリプレース、使い勝手を改善
2023年6月15日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)
福島県南相馬市は、自治体におけるネットワーク強靭化の手段を、それまで使っていた仮想ブラウザ製品から、Web分離・無害化機能を備えたURLフィルタリングWebゲートウェイにリプレースした。Webゲートウェイ製品「Secure Gateway Suite」を提供したアルプス システム インテグレーション(ALSI)と、同製品に含まれるWeb分離・無害化ソフトウェア「Ericom Shield」を販売するアシストが2023年6月15日に発表した。
福島県南相馬市は、自治体におけるネットワーク強靭化の手段を刷新し、それまで使っていた仮想ブラウザ製品から、Web分離・無害化機能を備えたURLフィルタリングWebゲートウェイへとリプレースした。それまで使っていた仮想ブラウザ製品は、ログイン手続きやダウンロードファイルの無害化の手続きにおいて使い勝手が悪かった。このため、リプレース時期に合わせてWebゲートウェイに切り替えた。
導入効果として、仮想ブラウザ利用時のIDとパスワードの入力や、ファイル無害化の手動操作など、手間のかかる作業が不要になった。職員からの問い合わせ件数も減った。
導入したWebゲートウェイ製品は、アルプス システム インテグレーション(ALSI)の「Secure Gateway Suite」。インターネットへのWebアクセスを中継するWebプロキシサーバーとして機能するURLフィルタリングソフトウェア「InterSafe WebFilter」と、Web分離・無害化ソフトウェア「InterSafe WebIsolation」、ファイル無害化ソフトウェア「InterSafe FileSanitizer Powered by OPSWAT」をパッケージ化した製品である。
まずは、URLフィルタリング機能(InterSafe WebFilter)を使って、アクセス先のURLが危険かどうかを、URLデータベースと照らし合わせて判定する。アクセス先がデータベースに載っていない未分類のサイトだった場合は、このサイトへのアクセスを、Web分離・無害化ソフトウェア(InterSafe WebIsolation)を使って分離・無害化する。ダウンロードファイルについては、ファイル無害化ソフトウェア(InterSafe FileSanitizer)を用いてマクロやスクリプトを除去して無害化する。
Web分離・無害化ソフトウェアのInterSafe WebIsolationは、アシストが販売している「Ericom Shield」(イスラエルEricom Softwareを買収した米クレイドルポイント製)のOEMである。Ericom ShieldもWebプロキシサーバーであり、Webページを画像に置き換えるという手法によって、Webページに含まれるセキュリティ上の脅威を排除する。Webアクセスを介して不正なコードを実行してしまう事故を防ぐ(関連記事:ALSI、URLフィルタリングソフト「InterSafe WebFilter」にWeb分離・無害化オプション)。