[調査・レポート]

「ソフトウェアやクラウドサービスの値上げ、ユーザーはベンダーに納得のいく説明を求めよ」─ガートナー

ユーザーの3割弱がライセンスやサービス料金の値上げに不満

2023年6月29日(木)IT Leaders編集部

ガートナージャパンは2023年6月28日、国内企業におけるソフトウェア/クラウドサービス契約に関する調査結果を発表した。同年4月に実施した調査で、ソフトウェア/クラウドサービスに関する契約上の不満について聞いたところ、「特に不満がない」との回答は20%弱にとどまり、80%以上が何らかの不満を抱えていることが分かった。

 ガートナージャパンは、国内企業におけるソフトウェア/クラウド契約に関する調査結果を発表した。2023年4月に実施した調査で、ソフトウェア/クラウドサービスに関する契約上の不満について聞いたところ、「特に不満がない」との回答は20%弱にとどまり、80%以上が何らかの不満を抱えていることが分かった。

 不満を持つ企業に対して、さらにその具体的な内容について聞いたところ、「ライセンス/サブスクリプション料金の値上がり」や「サポート料金の値上がり」が最も多く、次いで「サービスレベルが不透明」やベンダーによる「突然/一方的な契約ポリシーの変更」が挙がった(図1)。

図1:契約上の具体的な不満(複数回答可)(出典:ガートナージャパン、2023年6月)
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 ガートナーは、「ソフトウェアやクラウドサービスの値上げが相次いでいる。ユーザー企業は、交渉力のある専任担当者が時間を割かない限り、価格上昇を抑制することは難しい。IT部門だけでなく、業務部門や法務部との協力も不可欠である」としている。

 一方、契約上の不満として、値上げ(調達コスト増)への対抗策を尋ねる設問では、「他ベンダーへの移行/移行検討」との回答が最も多く、次いで「納得のいく説明をベンダーへ求める」「価格上昇幅の上限をあらかじめ交渉」が上位に挙がった(図2)。

図2:値上げ(調達コスト増)への対抗策(複数回答可)(出典:ガートナージャパン、2023年6月)
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 ガートナーは、ユーザー企業は物価上昇や為替変動といった値上げ要因について、それぞれの要因がどの程度の値上げにつながったのか、細かな説明を受けるべきだと指摘し、次のようにアドバイスする。

 「こうした追及をあきらめないことで、値上げ幅が抑えられる例もある。受け入れざるをえない値上げは受け入れる一方、正当性のない値上げは拒否する姿勢が大切。誠意ある説明を行わない場合には、ベンダー変更もいとわないという毅然とした態度を示すことも時には必要である」

 ただし、ベンダーを変更してもコスト増を抑えられない可能性がある。ガートナーは、運用・保守プロセスの最適化に時間がかかるアプリケーションや、営業秘密を含む重要データを大量に管理するシステムを移行する場合について、「移行プロジェクトとプロジェクト後の定着化に相当の時間を要するため、結果的にデジタルトランスフォーメーション(DX)で求められる迅速性が損なわれるリスクもある」と説明する。

 「契約の無駄や過剰を省くことは、コスト削減への即効性があり、ユーザー企業主導で進めやすい施策の1つ。例えば、ビジネス部門とIT部門の情報共有を日常的に行う組織文化の醸成や、ソフトウェアやクラウドの利用状況を正確に把握するためのツールへの投資など、社内で打てる施策もある。ベンダー変更の決断は、その他の施策や交渉がすべて不調に終わった場合の最終手段と捉えた方がよいだろう」(ガートナー)

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