[事例ニュース]

食品スーパーのウオロク、需要予測に基づいて物流を効率化する検証

物流センターの在庫を圧縮、特売期間中の追加発注も抑制

2023年8月17日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

新潟県内で食品スーパーマーケットを43店舗運営しているウオロク(本社:新潟県新潟市)は、食品の需要を予測して物流を効率化するITシステムの検証を開始した。2023年8月から11月にかけて実施する。物流センターの在庫を減らせるか、卸売業への発注確定日を前倒しできるかといったことを確認する。ITシステムの構築を伊藤忠商事とシノプスが担当する。シノプスが同年8月17日に発表した。

 新潟県内で食品スーパーマーケットを43店舗運営しているウオロクは、食品の需要を予測して物流を効率化するITシステムについて検証を開始した。伊藤忠商事とシノプスの協力を得て、2023年8月から11月にかけて実施する。

 ウオロクでは、販売実績や在庫情報、天気予報などのデータを基にAIが発注数を算出する、シノプスの需要予測型自動発注サービス「sinopsシリーズ」を導入済みである。

写真1:ウオロクが運営する物流センターの外観(出典:シノプス)
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 今回の検証では、sinopsが算出した店舗の需要予測データを再活用する。物流センターの在庫を減らすことで、物流センターの稼働効率を高める(写真1)。さらに、sinopsで特売品の需要予測を14日先まで行い、従来は数日前に確定していた卸売業への特売品の発注を14日前には確定させる。これにより、特売期間中の追加発注を抑制する。

 データによるシミュレーションで、sinopsが算出した予測値とPOSデータの販売実績を比べたところ、実運用レベルにあることを確認した。ウオロクの発注担当者が起案した発注数とsinopsが算出した発注数の比較では、sinopsで発注した場合のほうが特売期間中の卸売業への追加発注を抑制できるという結果が出たという。

 シノプスは、伊藤忠商事と2022年1月、食品ロスの削減や物流の効率化を目的に食品デマンドチェーン管理システムの構築に向けて提携している。両社は今後、ウオロク以外の小売業でも同様の検証を行う。

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