ARアドバンストテクノロジ(ARI)は2023年9月21日、生成AIの活用に関する意識調査の結果を発表した。生成AIを利用した際の影響として41.9%が「作業時間が短縮された」と回答した。作業時間の短縮効果については「3~4割程度」とした回答が44.4%だった。業務での生成AI利用頻度については「週に1回以上」の回答が67.9%を占めた。また、8割以上が「どのリスクに対しても対策の必要性を感じる」と回答している。
ARアドバンストテクノロジ(ARI)は、生成AIの活用に関する意識調査を実施した。2023年8月8日~8月9日にかけてインターネットで調査を実施した。調査対象は全国の20~50代男女(経営者・役員、会社員)でサンプル数は1034人。以下は調査結果のサマリーである。
●生成AIを知っている人のうち、業務での利用経験は32%。利用経験者ほど、生成AIにポジティブなイメージ
●業務での生成AI利用頻度は、週に1回以上が67.9%。現在利用していない人も含めた今後の業務での利用意向は49.2%
●勤め先での生成AI利用に関する規定やルールは、「現在、規定やルールがある」が9.6%、17.4%は今後できる予定
●生成AIで望んでいた回答が得られた割合は、「6~7割程度」が最多で29.7%、利用頻度が高いほど、活用精度が向上
●生成AIを利用した際の影響は、「作業時間が短縮された」が41.9%で最多。短縮された作業時間の最多は「3~4割程度」で44.4%
●「偽のコンテンツや誤った情報が拡散されるリスク」について、「非常に不安を感じる」と「やや不安を感じる」の合計が81.9%。リスク対策の必要性を8割以上の会社員が感じている
結果を受けて同社は、「生成AIの利用が広がる中でリスクが挙げられている。活用ルールについてはガイドラインが出されるが、法律面、権利面での対応が定まるにはまだまだ時間を要する。個人のリテラシー(特に活用方法、リスクの認知)が重要である」と指摘している。
生成AIを「知っている」26%、「知らない」36.5%
図1は、生成AIについてどの程度知っているか尋ねた結果である。「どういうものか詳しく知っている」「ある程度知っている」は、合計で26%だった。「聞いたことがある」は37.5%、「知らない/聞いたことがない」と回答したのは36.5%だった。
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男女別に見ると、「知っている」と回答した女性は15.9%と、男性の33.1%と比較して半分の割合だった。特に、女性50代は「知らない/聞いたことがない」と回答した割合が最も高く、53.2%だった。
生成AIの業務での利用経験者は32%
業務、プライベートでの利用状況をそれぞれ尋ねた。業務で「現在利用している」は20.8%、「現在は利用していないが、過去に利用したことがある」は11.2%だった(図2)。
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生成AIを知っていても、68%の人が業務では「これまでに利用したことがない」と回答している。プライベートでの利用経験が、業務での利用経験に比べて14.8%高くなっている。
また、業務での利用経験有無で生成AIに対するイメージを確認した。利用者/利用経験者は全体的に非利用者に比べポジティブなイメージを持つ傾向が高くなった(図3)。
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●Next:生成AIを利用しない理由、生成AIを利用して得られた効果
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