[調査・レポート]

生成AIによる作業時間の短縮効果は「3~4割」が最多の回答に─ARI調査

80%以上が「どのリスクにも対策の必要性を感じる」

2023年9月22日(金)IT Leaders編集部

ARアドバンストテクノロジ(ARI)は2023年9月21日、生成AIの活用に関する意識調査の結果を発表した。生成AIを利用した際の影響として41.9%が「作業時間が短縮された」と回答した。作業時間の短縮効果については「3~4割程度」とした回答が44.4%だった。業務での生成AI利用頻度については「週に1回以上」の回答が67.9%を占めた。また、8割以上が「どのリスクに対しても対策の必要性を感じる」と回答している。

 ARアドバンストテクノロジ(ARI)は、生成AIの活用に関する意識調査を実施した。2023年8月8日~8月9日にかけてインターネットで調査を実施した。調査対象は全国の20~50代男女(経営者・役員、会社員)でサンプル数は1034人。以下は調査結果のサマリーである。

●生成AIを知っている人のうち、業務での利用経験は32%。利用経験者ほど、生成AIにポジティブなイメージ

●業務での生成AI利用頻度は、週に1回以上が67.9%。現在利用していない人も含めた今後の業務での利用意向は49.2%

●勤め先での生成AI利用に関する規定やルールは、「現在、規定やルールがある」が9.6%、17.4%は今後できる予定

●生成AIで望んでいた回答が得られた割合は、「6~7割程度」が最多で29.7%、利用頻度が高いほど、活用精度が向上

●生成AIを利用した際の影響は、「作業時間が短縮された」が41.9%で最多。短縮された作業時間の最多は「3~4割程度」で44.4%

●「偽のコンテンツや誤った情報が拡散されるリスク」について、「非常に不安を感じる」と「やや不安を感じる」の合計が81.9%。リスク対策の必要性を8割以上の会社員が感じている

 結果を受けて同社は、「生成AIの利用が広がる中でリスクが挙げられている。活用ルールについてはガイドラインが出されるが、法律面、権利面での対応が定まるにはまだまだ時間を要する。個人のリテラシー(特に活用方法、リスクの認知)が重要である」と指摘している。

生成AIを「知っている」26%、「知らない」36.5%

 図1は、生成AIについてどの程度知っているか尋ねた結果である。「どういうものか詳しく知っている」「ある程度知っている」は、合計で26%だった。「聞いたことがある」は37.5%、「知らない/聞いたことがない」と回答したのは36.5%だった。

図1:生成AIの認知度(出典:ARアドバンストテクノロジ)
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 男女別に見ると、「知っている」と回答した女性は15.9%と、男性の33.1%と比較して半分の割合だった。特に、女性50代は「知らない/聞いたことがない」と回答した割合が最も高く、53.2%だった。

生成AIの業務での利用経験者は32%

 業務、プライベートでの利用状況をそれぞれ尋ねた。業務で「現在利用している」は20.8%、「現在は利用していないが、過去に利用したことがある」は11.2%だった(図2)。

図2:生成AIの利用状況(出典:ARアドバンストテクノロジ)
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 生成AIを知っていても、68%の人が業務では「これまでに利用したことがない」と回答している。プライベートでの利用経験が、業務での利用経験に比べて14.8%高くなっている。

 また、業務での利用経験有無で生成AIに対するイメージを確認した。利用者/利用経験者は全体的に非利用者に比べポジティブなイメージを持つ傾向が高くなった(図3)。

図3:生成AIのイメージ(出典:ARアドバンストテクノロジ)
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●Next:生成AIを利用しない理由、生成AIを利用して得られた効果

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