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無停止型サーバー新機種「Stratus ztC Endurance」、障害を予測して副系に処理を継承

既存機種を超える99.99999%の可用性をうたう

2023年11月2日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

日本ストラタステクノロジーは2023年11月2日、無停止型サーバーの新機種「Stratus ztC Endurance」を発表した。2024年6月の出荷を予定する。CPU/メモリーモジュールはアクティブ/スタンバイ構成で、故障の予兆を検知した際にメモリーデータなどをコピーし、故障時に切り替えて処理を継続する。アクティブ/アクティブ構成で処理を常時同期する既存機種「Stratus ftServer」のファイブナイン(99.999%)を超える、セブンナイン(99.99999%)の可用性をうたう。

 日本ストラタステクノロジーの「Stratus ztC Endurance」(写真1)は、無停止型サーバーの新機種である。可用性として、既存機種「Stratus ftServer」のファイブナイン(99.999%)を超えるセブンナイン(99.99999%)をうたっている。

写真1:無停止型サーバー「Stratus ztC Endurance」の外観
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 既存機種のftServerでは、一対のコンピューティング(CPU/メモリー)モジュールが常時同時に動作するアクティブ/アクティブ構成をとり、クロックレベルで同期している。片方のモジュールが故障・停止しても、もう片方のモジュールが動作していれば処理を継続できる。I/O(ストレージおよびネットワークインタフェース)も同様に冗長化している。

 新機種のztC Enduranceでは、コンピューティングモジュールをN:1のアクティブ/スタンバイ構成で動作。故障の予兆を検知した場合は、故障する前にメインメモリーの内容をモジュール間でコピーし、故障時に瞬時に切り替えて処理を継続する(図1)。

図1:冗長構成と障害予測によって可用性を高めた(出典:日本ストラタステクノロジー)
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 故障を予測する技術に注力し、障害につながる可能性のある個所を、他のシステムより広範囲に追跡する。システムの運用に影響が出る前に、修正措置(スタンバイモジュールへのデータコピー/切り替えなど)を自動的に実行する(図2)。

図2:障害の予兆を検出し、回復不能なハードウェア障害を予測した場合、アクティブなコンピューティングモジュールからスタンバイモジュールへとデータをコピーする(出典:日本ストラタステクノロジー)
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 冗長化したモジュールは、コンピューティング、I/O、ストレージ、電源の4つ。いずれも、ユーザー自身で特別な工具なしに動作したまま交換が可能である。今回発表したztC Enduranceに搭載されるコンピューティングモジュールは2基(アクティブ1基、スタンバイ1基)だが、今後、アクティブ複数基とスタンバイ1基のN:1構成のモデルも製品化する計画である(図3)。

図3:コンピューティング(CPU/メインメモリー)、I/O、ストレージ、電源の4つの要素を冗長化している(出典:日本ストラタステクノロジー)
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 運用管理面では、リモート監視機能とHTTPベースの管理APIを提供する。サーバー上で動作するOSには手を加えることなく、ハードウェア単体で監視・管理機能が動作する仕組みを取る。動作保証するOS/ミドルウェアとして、VMware仮想化プラットフォームをサポートする。今後、追加でWindowsとRed Hat Enterprise Linuxの動作サポートを予定する。

 参考価格(税別)は、大規模データセンター/工場向けの「ztC Endurance モデル 7100」が1548万7000円から。リモートオフィス/中規模工場向けの「同 モデル 5100」が885万9000円から。エッジ/小規模工場向けの「同 モデル3100」が557万3000円から。

 国内販売目標は、初年度にVMwareモデルが100台、今後リリースのWindows/Linuxモデルを含めて、3年後に年間1000台の販売を見込む。

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