三井住友海上火災保険(本社:東京都千代田区)は2023年12月14日、社内で利用する生成AIチャットツール「MS-Assistant」に、損害保険業務の専門的な照会応答機能を追加したと発表した。同年10月25日から全社員で利用を開始している。
三井住友海上火災保険は、社内の生成AIチャットツール「MS-Assistant」を2023年5月17日から運用し、全社員で利用している。大規模言語モデルに、Azure OpenAI ServiceのGPT-4を採用し、文章作成・校正、翻訳、ブレインストーミング、プログラミングなどの業務に活用している。
画面1:社内で利用する生成AIチャットツール「MS-Assistant」に、損害保険業務の専門的な照会応答機能を追加した(出典:三井住友海上火災保険)拡大画像表示
今回、生成AIの対象範囲を損害保険業務の専門知識を必要とする「照会」を加えて、同年10月25日から利用を開始した。マニュアルを調べるような業務を効率化し、補償前後のサービスなど、新たな価値を顧客に届ける業務に注力するとしている(画面1)。
プロンプト(生成AIへの指示・質問)テンプレートの作成や質問・応答情報の増強などに、NECの「NEC Generative AI Framework」を活用している。同ツールを用いて、検索AIと生成AIを組み合わせた対話型AIを構築し、自動車保険の商品・事務手続マニュアルを学習し、専門知識を必要とする照会への回答を自動生成する機能を開発した。技術検証では、商品・事務手続マニュアルなどの文書を参照した回答を自動生成する機能において高精度を確認した。
また、生成AIの回答内容に対するフィードバックを入力する機能や社員からの改善要望窓口を設置するとしている。なお、三井住友海上は、ハルシネーションなど生成AI特有のリスクを踏まえた利用ルールを全社員向けの情報管理研修で周知し、適正な利用を徹底しているという。
今後は、照会業務の効率化や顧客対応品質の向上に向けて、保険約款やFAQなどの学習データを追加して機能の拡充を図る。また、保険代理店システムで生成AIを活用することを検討するとしている。
三井住友海上火災保険 / 生成AI / 保険 / Azure OpenAI Service / GPT / NEC / 金融 / ITガバナンス / AI倫理 / ハルシネーション
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