ライフコーポレーション(本社:大阪市淀川区)は、生鮮部門においてAI需要予測による自動発注システムを導入する。BIPROGYの発注自動化サービス「AI-Order Foresight」を活用する。日配品に続いての導入で、2024年4月までに全304店舗で稼働を開始する。日配品は5日先までだった発注数予測を、生鮮部門では3週間先まで予測する。BIPROGYが同年2月13日に発表した。
スーパーマーケットチェーンのライフコーポレーションは、生鮮部門にBIPROGYのAI需要予測による自動発注システム「AI-Order Foresight」を導入し、2024年4月までに全304店舗で稼働を開始する。プロセスセンター(加工拠点)とメーカーへの事前発注機能と、発注確定時の数量調整機能を一部の商品に適用する(図1)。
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需要を予測して発注数を決める作業は、難易度が高く、業務負荷も大きい。その自動化により、従業員の経験やスキルに依存しない店舗運営や機会ロス・廃棄ロスの削減を実現する。同社は2021年2月から日配品を対象に自動発注システムを使ってきたが、今回新たに生鮮部門向けにも導入する。
導入したAI-Order Foresightは、販売実績・気象情報・特売企画情報などの各種データを基に、小売店舗における日々の商品発注数を自動算出するサービスである。AIは自動チューニング機能を備えており、メンテナンスフリーで運用できるとしている。
「多品目の商品を取り扱う小売店舗の発注業務は、適切な数量を発注できなければ品切れや廃棄ロスを引き起こす。特に生鮮部門は、店舗や納品先の要望に応じて、流通加工を行うプロセスセンターやメーカーに計画数量を事前発注する必要があるため、5日前までの予測で済む日配品の発注に比べ、長期間の発注予測が必要だった」(ライフコーポレーション)
AI自動発注を生鮮品に適用するにあたり、これまで行ってきた予測よりも長い3週間先まで商品発注数を算出するようにした。ライフによると、実験店舗において、当初計画の発注作業時間の削減目標を達成。精度の高い発注の実現を実証し、全店舗での適用を決定したという。