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ソフトウェアの構造を可視化する「Lattix」に新版、ルール違反レポートをSARIF形式に変換

2024年5月15日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

テクマトリックスは2024年5月15日、米CodeClinicのソフトウェア構造可視化ツール新版「Lattix 2023.1.2」を販売開始した。新版では、静的解析結果をツール間で共有するための「SARIF」形式のレポート生成機能が加わった。Lattixが出力するCSV形式のレポートをSARIFに変換するスクリプトが付属し、ソースコードエディタなどに静的解析結果を容易に取り込める。

 テクマトリックスの「Lattix」は、ソフトウェアの構造を解析・可視化するツールである。Java、.NET、C/C++などで開発したソフトウェアや、UML/SysMLなどのモデルについて、これらを構成するモジュールやファイルなどの要素間の依存関係を、DSM(Dependency Structure Matrix)と呼ぶ表形式(マトリクス)で可視化する。

 ソフトウェアの構造や依存関係を階層構造で可視化する。画面で階層を折りたたんだ状態にすると、より抽象的な粒度(コンポーネントやパッケージの単位)でソフトウェア全体を俯瞰できる。階層を展開すると、より詳細な粒度(クラスやソースファイルの単位)で可視化する。

 新版では、アーキテクチャのルール違反を報告するレポートを、静的解析結果をツール間で共有するための「SARIF(Static AnalysisResults Interchange Format)」形式で生成する機能が加わった。Lattixが出力したCSVファイルをSARIF形式ファイルに変換するスクリプトが付属する。

画面1:SARIF形式のレポートをソースコード解析ツールや開発エディタに取り込めるようにした(出典:テクマトリックス)
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 ルール違反レポートをSARIF形式に変換後、Visual Studioなどの開発用エディタに取り込むことで、アーキテクチャのルールに違反している行を確認できる。これにより、修正や変更すべき箇所を特定しやすくなる(画面1)。

 新版ではまた、2つのサブシステムが依存関係を持つ必要があることを指定する「Must-Use(使用強制)」ルールを、外部要素にも設定できるようにした。自動車、航空機、医療機器などの業界が採用する機能安全規格への準拠を証明する際のトレーサビリティの確保に応用可能であり、要件と機能、機能とテストケース、といった関係をトレースする際に役立つ。

 Lattixの稼働OSは、Windows(64ビット) 10.22H/11、Windows Server 2022、Linux(Ubuntu 22.04、Red Hat Enterprise Linux 9.2/9.3)。分析対象ソフトウェアの言語/プラットフォームは、.NET、C/C++、Java、Python、Ruby、LDI、JavaScript、UML/SysML、Excel、Oracle Database、SQL Server/Sybase。

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