アイ・ティ・アール(ITR)は2024年6月11日、国内のSOAR(Security Orchestration, Automation and Response)市場における規模の推移と予測を発表した。2022年度の売上金額は前年度比80.3%増の21億1000万円だった。2023年度は同45.5%増の30億7000万円を予測している。大企業によるセキュリティ運用自動化への継続的な需要によって、2022~2027年度のCAGR(年平均成長率)は17.8%で、2027年度には47億9000万円に達すると予測している。
アイ・ティ・アール(ITR)は、国内のSOAR(Security Orchestration, Automation and Response)市場における規模の推移と予測を発表した。セキュリティ運用を自動化する製品・サービスを調査対象としている。
2022年度の売上金額は前年度比80.3%増の21億1000万円だった。2023年度は同45.5%増の30億7000万円を予測している(図1)。
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ITRによると、SOARはセキュリティ投資に積極的な大企業が主に導入し、2020年度から市場を形成しているという。今後も大企業を中心に導入が拡大すると見ており、同市場のCAGR(年平均成長率。2022年度~2027年度)は17.8%、2027年度には47億9000万円に達すると予測している。
「サイバー攻撃への対応にあたってはSOC(Security Operations Center)が必要になるが、SOCにはスキルを持つ要員・機能が求められ、構築・運用が難しい。SOC機能を自動化し、より少ない要員で対応できるようにするSOARの導入が拡大している」(ITR)
今回の発表は、市場調査レポート「ITR Market View:情報漏洩対策市場2024』に基づく。同レポートは、DLP(情報漏洩防止)、IRM(Information Rights Management)、メールアーカイブ、メールフィルタリング、メール誤送信防止、データベース監査・保護、統合ログ管理、SIEM、UEBA、NDR、SOAR、画面操作監視の12分野を対象に、国内55ベンダーへの調査から2021~2022年度売上実績および2027年度までの売上予測を掲載している。