[市場動向]

2024年6月20日(木)河原 潤（IT Leaders編集部）

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　本誌はプロセスマイニングについて早期から動向を追い、技術・製品・サービスの進化と欧米企業や国内企業の取り組みを中心にお伝えしている。そして、記事と共に、その本質と導入効果をリアルに体感してもらうために、2019年より編集部主催のイベント「プロセスマイニング コンファレンス」を年次で開催している。

　2024年6月28日、赤坂インターシティAIRで開催する「プロセスマイニング コンファレンス 2024」。6回目の開催となる今回は、基本となる「プロセスの可視化/分析」に加えて、RPAやBPM等との連携が成す「プロセスの実行・自動化」、業務現場主導/スモールスタート型の「プロセスマイニングの民主化」、そして最新潮流の「生成AIとプロセスマイニングの融合」など、種々のトピックにフォーカスして“プロセスジャーニーを進むための戦略とアクションを明らかにしていく。以下、編集部がピックアップした注目のセッションの概要を紹介する。

生成AIとプロセスマイニングの融合は何を生むか

　オープニング基調講演に立つのは、上智大学大学院 応用データサイエンス学位プログラム 准教授の小林裕亨氏だ。テーマは「生成AI時代のProcess Intelligence─プロセスマイニングの進化と展望」。世界的メガトレンドとなった生成AIとプロセスマイニングの邂逅、両者の融合・相互補完がもたらす効果について、氏の調査・研究を基に論じる。合わせて、プロセスマイニングの本質・基本や進化の展望、ユーザー企業における導入・活用の留意点などについても解説する。

生成AIとプロセスマイニングの邂逅と融合は、ビジネスプロセスの改善にどのような効果をもたらすのか（写真：Getty Images）

　アフタヌーン基調講演には、一般社団法人プロセスマイニング協会（APMJ）代表理事の百瀬公彦氏。「プロセスマイニング[実践]の要諦─脱PoC/本番適用に進むために欠かせないこと」と題して、導入・活用につまずく企業が何をなすべきかについて解説する。国内で最初期にプロセスマイニングを紹介した分野の第一人者である百瀬氏ならではの、ここでしか聴けない示唆や助言に注目していただきたい。

先行ユーザーの実践に学ぶ、プロセス変革の進め方

　国内の導入事例がまだ少ない中、貴重なユーザー事例セッションを2つお届けする。1つ目は長野県松本市の信州大学医学部附属病院。医療業界で本邦初の「プロセスマイニングによる、医療現場の働き方改革」をテーマに講演する。特定機能病院/高度救命救急センター指定病院として、地域に最先端の医療を提供するだけでなく、高度医療人の育成や先端的な医学研究にも力を注ぐ同院がプロセスマイニングをどのように活用したのかを子細にわたって紹介する。

　2つ目、本イベントの終幕講演に立つのはアフラック生命保険だ。“生きるための保険”のリーディングカンパニーである同社は、「保険契約管理業務の抜本的変革へ─アフラックのプロセスマイニング活用」と題した講演で、ゼロベースの抜本的な業務改革ビジョン「プロジェクトZERO」の下での取り組みの詳細と見えてきた成果を明かす。

　これらのほか、プロセスマイニング製品・サービスの最新動向を詳説する主要ベンダーの各セッションも見逃せない。今回は、Celonis、SAPジャパン、UiPath、日本マイクロソフト、ソフトウェア・エー・ジー、ジャパンプロセスマイニングテクノロジーからそれぞれエキスパートが登壇する。

　DXの歩を進み、これからの10年、20年を見据えた競争優位を確立するため、「ビジネスプロセスの見直しと進化」はあらゆる企業にとって不可避の課題となる。6月28日、エキスパートや先行ユーザーの濃密な解説を通じて、プロセスマイニングの本質と活用方法を詳らかにする本イベントに、是非ともご参加を！

●編集部主催イベント情報

［開催概要］
プロセスマイニング コンファレンス 2024
生成AI時代のプロセスジャーニー
─業務プロセスのたゆまぬ可視化/分析/改善が導く競争優位─

　日時：2024年6月28日(金) 10:00～17:20
　会場：赤坂インターシティAIR（溜池山王駅・国会議事堂前駅直結）
　主催：株式会社インプレス  IT Leaders
　後援：プロセスマイニング協会（APMJ）、日本情報システム・ユーザー協会（JUAS）、企業情報化協会（IT協会）、ビジネスシステムイニシアティブ協会（BSIA）
　受講料：無料（事前登録制）
　定員：250名　
　イベントの詳細とお申し込み：
　https://academy.impress.co.jp/event/pmc2024/