[調査・レポート]

顧客体験の強化に動く企業からの需要で、国内CX製品・サービス市場が堅調に拡大─IDC

2024年6月27日(木)IT Leaders編集部

IDC Japanは2024年6月26日、国内の顧客エクスペリエンス(CX)関連ソフトウェア/CRMアプリケーション市場の予測を発表した。2023年の市場規模(売上額ベース)は前年比9.5%増の7079億9800万円だった。2023年~2028年のCAGR(年間平均成長率)は8.0%で推移し、2028年には1兆386億9500万円に達すると予測している。

 IDC Japanは、国内の顧客エクスペリエンス(CX)関連ソフトウェア/CRMアプリケーション市場の予測を発表した。調査にあたって同社は、CX関連市場を「企業が顧客体験を差別化する目的で選択する、デジタル戦略、技術、ビジネスプロセス、サービス提供を遂行するためのIT製品/サービス群」と定義。また、CRMアプリケーションをCX関連ソフトウェアの主要市場と位置づけている。

図1:国内CX関連ソフトウェア市場予測、2022年~2028年(出典:IDC Japan)
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 2023年の国内CX関連ソフトウェア市場の市場規模(売上額ベース)は、前年比9.5%増の7079億9800万円に達した。国内CRMアプリケーション市場は前年比13.4%増の2497億8600万円だった(図1)。

 成長率としては、一部の機能市場セグメントにおけるクラウドシフトによる短期的な売上へのマイナス影響によって2022年より低下している。ただし、単年度成長の観点では、「継続的なCX業務のデジタル化と、ワークスペース高度化/ビジネスモデルの変革を展望したシステム刷新需要」「データドリブン経営に向けたデータ管理/分析需要」などの要因を背景に好調に推移したという。

 一方、CX変革サービス市場については、CRMアプリケーションや顧客基盤の構築、データ移行・統合サービスなどを中心に、市場規模は前年比9.5%増の4890億円と高い成長を遂げた。

 2024年以降の動きとしてIDCは、デジタルファーストを前提としたCX/ビジネスモデルの構築、労働人口減少への対処としての生成AIを活用したシステムへの刷新といった需要、それらの導入効果を最大化するためのデータ活用基盤の構築への需要などから今後も好調に推移すると見ている。

 同社が算出した2023年~2028年のCAGR(年間平均成長率)は、CX関連ソフトウェア市場が8.0%で、2028年には1兆386億9500万円になる。なかでも国内CRMアプリケーション市場は、同CAGRが9.6%で推移し、2028年には3950億8200万円に達するという。CX変革サービス市場については、CX関連ソフトウェア市場の成長に伴い、同CAGRが7.5%で推移し、2028年には7029億円に達すると予測している。

 今回の発表は、IDC Japanの市場調査レポート「国内CX/CRMアプリケーション市場予測、2024年~2028年」および「国内CX変革サービス市場予測、2024年~2028年」で詳細を報告している。

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