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各金融機関の不正取引傾向を学習したAIモデルを共同利用型で提供─SCSK RegTech Edge

2024年7月16日(火)IT Leaders編集部

SCSK RegTech Edge(SCSK-RE)は2024年7月12日、マネーロンダリング対策システム「BankSavior」に、不正取引検知のための「共同利用型混合AIモデル」を実装したと発表した。同年7月1日から提供している。各金融機関で犯罪取引傾向を学習したAIモデルをSCSK-REが集約し、取引ごとのAIスコア算出に用いることで、各金融機関の過去実績から捉えきれなかった不正取引を検知する。

 SCSKグループの金融犯罪対策専門会社であるSCSK RegTech Edge(SCSK-RE)は、金融機関に向けてマネーロンダリング対策システム「BankSavior(バンクセイバー)」を提供。取引モニタリング、顧客フィルタリング、顧客リスク管理の3機能を軸に、金融犯罪対策を包括的に支援している。

 同社は今回、金融不正取引検知のための「共同利用型混合AIモデル」を構築し、BankSaviorに実装して、2024年7月1日より提供を開始した。各金融機関で犯罪取引傾向を学習したAIモデルをSCSK-REが集約し、取引ごとのAIスコア算出に用いることで、各金融機関の過去実績から捉えきれなかった不正取引を検知する。

図1:不正取引の検知に利用可能な共同利用型混合AIモデルの概要。専用AIモデルと組み合わせて使うイメージ(出典:SCSK RegTech Edge)
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 専用AIモデルと混合AIモデルを組み合わせることで、誤検知/過検知を抑えつつ正確かつ迅速な検知を可能にしている。これにより、被害の未然防止やモニタリング業務の事務負荷軽減に貢献するとしている(図1)。

 また、AIガバナンスの構築・運用指針「AI事業者ガイドライン」に対応し、AIスコア算出時に作成する特徴量の寄与度を画面で参照する機能を追加している。AIスコアの根拠を明確にすることでAIの透明性を向上させるほか、AIスコアの分布などの可視化により、AIモデルの性能評価や不正取引検知の参考情報に活用できるという(図2)。

図2:算出したAIスコアの分布などを可視化している画面(出典:SCSK RegTech Edge)
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 「金融サービスの多様化や利便性向上が進む中で金融犯罪の手口も巧妙化している。2023年の特殊詐欺被害額は、前年から81億8000万円増の452億6000万円と急増しているほか、SNS型投資詐欺の被害額が278億円、ロマンス詐欺の被害額が177億円に上る。こうした状況下、各金融機関では、不正取引の検知精度の向上、被害の未然防止や業務効率化が課題となっている」(SCSK-RE)

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各金融機関の不正取引傾向を学習したAIモデルを共同利用型で提供─SCSK RegTech EdgeSCSK RegTech Edge(SCSK-RE)は2024年7月12日、マネーロンダリング対策システム「BankSavior」に、不正取引検知のための「共同利用型混合AIモデル」を実装したと発表した。同年7月1日から提供している。各金融機関で犯罪取引傾向を学習したAIモデルをSCSK-REが集約し、取引ごとのAIスコア算出に用いることで、各金融機関の過去実績から捉えきれなかった不正取引を検知する。

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