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さくらインターネット、GPUクラウド第3弾は仮想マシン実行環境の「高火力VM版」

第2弾のコンテナ実行環境「高火力DOK」はNVIDIA H100を選択可能に

2024年8月27日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

さくらインターネットは2024年8月27日、説明会を開き、GPUクラウドサービス「高火力」シリーズの最新ロードマップを紹介した。第1弾「高火力PHY」(物理サーバー)と第2弾「高火力DOK」(Dockerコンテナ実行環境)に続き、第3弾「高火力VM版」(仮想サーバー実行環境)を提供する。また、8月27日に高火力DOKのGPUとしてNVIDIA V100に加え、より高性能なH100を選べるようにした。

 さくらインターネットは、GPUサーバーのクラウドサービス「高火力」シリーズを石狩データセンター(北海道石狩市)で提供している(写真1)。

 同社は2016年に初のGPUクラウドサービス「さくらの専用サーバ 高火力シリーズ」を提供開始。これを前身とし、2023年6月に生成AIシステムの稼働に代表される最新のコンピューティングニーズに応える新プロジェクトとして、GPUクラウドサービスを発表した(関連記事さくらインターネット、AI用途を想定したGPUクラウドサービスを2024年1月以降に開始)。

写真1:AI用途を想定したGPUベースのクラウドサービス「高火力」の計算設備(出典:さくらインターネット)
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図1:高火力シリーズのラインアップ(出典:さくらインターネット)
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 今回、高火力シリーズにおけるロードマップを説明した(図1)。同シリーズの第1弾サービスとして、2024年1月に物理サーバーの「高火力PHY」を提供開始している。GPUとしてNVIDIA H100を8基搭載したサーバーを月額304万6120円(最低利用期間は2カ月)のベアメタルクラウドサービスとして利用できる(関連記事さくらインターネット、生成AIのニーズに向けてNVIDIA H100 GPUのベアメタルクラウド「高火力 PHY」を発表)。

 2024年6月には、第2弾サービスとして、Dockerコンテナ実行環境の「高火力DOK」を提供開始。GPUはNVIDIA V100で、1秒単位の課金体系となっている(関連記事さくらインターネット、コンテナの実行に特化した生成AI向けサービス「高火力 DOK」)。

 同年8月27日には、高火力DOKにおけるGPUの選択肢を広げ、NVIDIA V100(GPUメモリー32GB)に加えて、高性能な同H100(同80GB)を利用できる「NVIDIA H100プラン」を提供開始した。料金(税込み)は、既存のV100プランが1秒0.06円(1時間216円)、H100プランが1秒0.28円(1時間1008円)である。

 同日、第3弾サービスとして、仮想サーバー実行環境の「高火力VM版」の提供を発表した。GPUサーバー上で動作する仮想サーバーリソースを時間単位で利用可能である(図3)。

 第3弾の提供タイミングについて同社は、「ハイエンドの物理サーバー版(第1弾)とジョブ用途のDockerコンテナ実行環境(第2弾)が先行したが、仮想サーバー版は今後、需要のメインストリームになるのではないか」と説明した。

図3:今後の提供を予定する、高火力VM版とコンテナ型データセンターの概要(出典:さくらインターネット)
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●Next:高火力GPUクラウドの整備計画、コンテナ型データセンターの設置計画

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