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さくらインターネット、コンテナの実行に特化した生成AI向けサービス「高火力 DOK」

2024年6月27日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

さくらインターネットは2024年6月27日、クラウドサービス「高火力」シリーズの生成AI向けサービスの第2弾として、Dockerコンテナ実行環境「高火力 DOK(ドック)」を提供開始した。第1弾の「高火力 PHY」はベアメタルサーバーをOS(Ubuntu Server)込みで提供する。第2弾はコンテナの実行に特化したサービスで、事前にコンテナイメージを用意し、必要時に配備して実行可能である。

 さくらインターネットの「高火力」シリーズは、AI用途を想定したGPUベースのクラウドサービスである。石狩データセンター(北海道石狩市)から提供する。今後3年間で130億円規模を投資し、半精度(AI用途)の浮動小数点演算で合計2EFLOPS(エクサフロップス)に相当する計算資源を構築することを発表している(関連記事さくらインターネット、AI用途を想定したGPUクラウドサービスを2024年1月以降に開始)。

 生成AI活用の需要に応えるサービスの第1弾として、2024年1月31日から、高性能を求めるユーザーに向けて、物理サーバーリソースをクラウドサービスのように提供するベアメタルクラウドサービス「高火力 PHY(ファイ)」を提供している。CPUはIntel Xeon Platinum 8480+(2個)、OSはLinuxのUbuntu Server 22.04 LTSである(関連記事さくらインターネット、生成AIのニーズに向けてNVIDIA H100 GPUのベアメタルクラウド「高火力 PHY」を発表)。

 今回、第2弾として、Dockerコンテナの実行に特化した「高火力 DOK(ドック)」を提供する。あらかじめコンテナイメージを作成しておけば、必要な場面でこれを配備して実行できる。プログラム実行の度に必要なソフトウェアをインストールする手間は不要である。利用時間に応じた時間課金制を採用しており、コスト削減につながる。x86(AMD64) サーバーとLinuxで動作する。

 コンテナとして実行したタスクの状態は、コントロールパネルまたはAPIで確認可能である。また、コンテナ内で出力したログを管理/ダウンロードする機能も備える。今後、実行したコンテナにインターネットからHTTPSで接続する機能の提供を予定し、例えば、Jupyter Notebook(Webブラウザで動作するPython開発環境)の実行環境としても利用できるようになる。

 高火力 DOKで利用可能なGPUは「NVIDIA V100」(GPUメモリー32GB)。料金(税込み)は1秒あたり0.06円(1時間あたり216円)で、コンテナ実行期間が課金対象。今後、より高性能なGPU「NVIDIA H100」(同80GB)のプランも提供する予定である。NVIDIA H100プランの料金は、1秒あたり0.28円(1時間あたり1008円)となる。

 さくらインターネットは、高火力 DOKとの併用で効果を生むサービスとして、Dockerイメージを置くレジストリサービス「コンテナレジストリ(Lab)」、生成AIの実行結果を保管するための「オブジェクトストレージ」などを提供する。

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