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富士フイルム、マスターデータ管理で複数システムに分散したデータを統合/正規化

2024年9月18日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

富士フイルムホールディングス(本社:東京都港区)は、複数のシステムに分散したデータの統合と正規化に取り組み、2022年5月よりグローバル共通の経営情報分析システムを構築・運用している。同システムをインフォマティカ・ジャパンのマスターデータ管理(MDM)およびデータクレンジングツールによって構築している。インフォマティカ・ジャパンが2024年9月12日に発表した。

 富士フイルムは、企業買収やグローバル展開を通じて事業領域を広げ、その結果、グループ全体で約90の基幹業務システムが稼働している。しかし、それぞれのシステムにデータが分散していることから、データに基づいた経営上の意思決定が困難になっていたという。

 同社は、事業や部門ごとにシステムを個別に開発するスタイルを改め、グループ全体の共通システム基盤を構築・整備に取り組んだ。その際、20以上のSAP ERPシステムや個々のアプリケーションから新システム基盤へとデータを移行すると、膨大なコスト・時間がかかることが課題になった。

 そこで、各拠点・事業の基幹システムに蓄積したデータを収集してマスターデータとして管理し、これをデータ管理・活用の共通言語とするアプローチを採用。共通システム基盤としての経営情報分析システムを構築し、2022年5月に稼働を開始した(図1)。

 経営情報分析システムの構築にあたっては、データ統合にインフォマティカ・ジャパンのMDM(マスターデータ管理)ツール「Informatica MDM」を、データクレンジングに同社の「Informatica Data Quality」を利用している。これらのツールによって、現在、製品コード、売上、在庫の情報をグローバル規模で一元管理している。

 「取引先の住所や名称については、表記ゆれの修正や名寄せが可能になった。正確なデータを活用するための基盤を整備したことで、連結管理システムと各基幹システムの結合、経営レポートの作成などの効率が向上した」(富士フイルム)という。

 富士フイルムは今後、ビジネスの意思決定を支援するテクノロジーとして、社員みずからデータを分析可能なセルフサービス型BIやAIなどを活用し、グループ全社でのデータ活用をさらに推進していく計画にあるという。

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