NECは2024年11月21日、顔認証用カメラで撮影した低解像度の画像でも虹彩認証を可能にする技術を開発したと発表した。既存のPCやタブレット端末にカメラモジュールを接続するだけで使える。今後、同技術の開発・実証を進め、金融、リテール、決済、入退管理などの用途を向けて2026年内の提供を目指す。
NECは、顔認証用カメラで撮影した画像のような、ノイズを多く含む低解像度の画像でも虹彩認証を可能にする技術を開発した。
既存のPCやタブレット端末にカメラモジュールを接続するだけで使える。今後、同技術の開発・実証を進め、金融、リテール、決済、入退管理などの用途に向けて、2026年内の提供を目指す。
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開発したのは、同一人物の高品質と低品質の画像を複数セット用意して学習することで、高品質画像から抽出できる虹彩の特徴量を、低品質画像からでも推定可能になる技術である。同技術を使うことで、1台のカメラで撮影した画像で、顔認証と虹彩認証の2つを同時に行える。目の位置に合わせてカメラの位置を調整する必要がないので、高速に認証する(図1)。
顔認証用の小型カメラで済むので、POSレジやATMなどへの組み込みが容易。また、カメラをタブレット端末に取り付けて持ち運ぶことで、屋内外問わず幅広い用途で顔と虹彩のマルチモーダル生体認証が可能である。