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日本IBM、データベース新版「Db2 12.1」をリリース、クエリーオプティマイザをAIで高速化

Db2の運用管理に特化した「Database Assistant」を提供

2024年11月29日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

日本IBMは2024年11月14日、データベース管理システム新版「IBM Db2 12.1」を提供開始した。新版では、データベースへの問い合わせクを効率よく実行するクエリーオプティマイザ(最適化)機能にAIを適用し、処理性能を向上させている。関連製品として、Db2の運用管理に特化した対話型AIの「Database Assistant」も提供する。

 日本IBMの「IBM Db2」は、同社のリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)である。Windows、Linux、UNIX、メインフレーム、オフコンなど各OS/プラットフォーム向けに提供している。

 近年のバージョンでは、自然言語によるデータアクセス、洞察を導くためのSQLの書き換えなど、AIを活用した機能群の拡充に注力している(関連記事日本IBM、「Db2」のAIを強化、複数DBを仮想統合し自律的に動作可能に)。

 新版の「Db2 12.1」では、データベースに対する問い合わせを効率的に実行するクエリーオプティマイザ(最適化)機能にAIを適用し、処理性能を向上させている。カーディナリティ(同一カラムに含まれる値のバリエーション)の推定誤差を最小限に抑えることによって高速化し、同社によるテストでは、従来方式のクエリーオプティマイザと比べて3倍高速になったという(図1)。

図1:クエリーオプティマイザにAIを適用して処理性能を高めた(出典:日本IBM)
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 新版ではほかにも200以上の機能強化を図ったという。HA(高可用性)クラスタリングソフトウェアを「Tivoli System Automation for Multiplatforms(SA MP)」からPacemakerへの変更、列指向テーブルの性能向上などである。また、安価に利用可能な「Starter Edition」を追加している。

 関連製品として、Db2の運用管理に特化した対話型AI「Database Assistant」を提供する。自然言語で質問すると、Db2に関する専門知識やユーザーが運用するDb2のライブ監視データをナレッジベースにして利用して回答する(図2)。Db2の管理画面からチャット形式で利用できる(画面1)。

 同機能は、マネージド型クラウドサービス版のDb2については北米リージョンで無料提供を開始済み。オンプレミスソフトウェア版Db2のユーザーには2025年後半に提供する予定(価格は未定)。

図2:Db2の運用管理に特化した対話型AI「Database Assistant」のシステム構成(出典:日本IBM)
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画面1:Database Assistantを利用している様子(出典:日本IBM)
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IBM / Db2 / RDBMS / 生成AI

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