アクセンチュアは2024年12月4日、会見を開き、社員と一緒に仕事をこなすAIエージェント「PWPバディ」を、2025年春に同社の全社員に展開する計画であると発表した。社員は、入社時からAIエージェントとタッグを組んで仕事をこなすことで、自分の考え方などを習得したAIエージェントが育つ。AIエージェント同士が対話をしながら仕事をこなすといったことも視野に入れる。
アクセンチュアは、同社自身によるAI活用の直近の取り組みを説明した。1つは、アプリストアのように社員が作成したAIアプリケーションを共有するシステム基盤「ピアワーカー・プラットフォーム」(PWP)である(図1)。すでに、トータルで3300個以上のAIアプリが作られており、250個以上が共有アプリとして公開されている。
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もう1つは、社員と一緒に仕事をこなすAIエージェント「PWPバディ」である。2025年春に同社の全社員に展開する計画である。社員は、入社時からAIエージェントとタッグを組んで仕事をこなす。これにより、自分の考え方などを習得したAIエージェントが育つ。AIエージェント同士が対話をしながら仕事をこなすといったことも視野に入れる。
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同社は、今後の世の中の仕組みとして、AIエージェントが仕事を半自動化するビジョンを掲げている。例えば、営業エージェントが顧客と交渉し、発注数や金額を決める。生産管理エージェントが生産計画を作る。購買エージェントが、社外のサプライヤと交渉する。こうして、仕事がAIで完結する。同社は、こうした世界観を、デジタルツインエンタープライズと呼び、提唱している(図2、写真1)。
AIエージェントは社員ごとに存在し、それぞれの社員の思考パターンを学習した分身のようなものである。このため、AIエージェントの集合体は、社員(会社組織)のデジタルツインになる。現場の社員だけでなく、CFOやCMOといったCxOのAIエージェントも存在し、これらAIエージェントを集めて仮想的な役員会議を実行可能である(図3)。
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