アイ・ティ・アール(ITR)は2025年2月6日、国内のローコード/ノーコード開発市場における規模の推移と予測を発表した。2023年度の売上金額は前年度比14.5%増の812億2000万円だった。市場を構成するベンダーの6割以上が2ケタ成長で、特に市場に大きな影響力を持つ上位2ベンダーの伸びが成長の要因という。2024年度も同様の傾向で同14.4%増を予測している。
アイ・ティ・アール(ITR)は、国内のローコード/ノーコード開発市場における規模の推移と予測を発表した。2023年度の売上金額は前年度比14.5%増の812億2000万円だった。市場を構成するベンダーの6割以上が2ケタ成長で、特に市場に大きな影響力を持つ上位2ベンダーの伸びが成長の要因という。2024年度も同様の傾向で同14.4%増を予測している(図1)。
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提供形態で見た場合、パッケージ製品の売上は大幅な増加は見込めないものの、基幹システム周辺での開発で一定の需要があり、市場は緩やかに成長する見通しという。
一方、クラウドサービスは、今後もローコード/ノーコード開発の主軸として大企業から中小企業に至るまで導入が進むとしている。Excelの代替として利用するシンプルなもの、モバイルアプリケーション開発に特化したもの、コーディングも可能な比較的高度なものなど、バリエーションが豊富で適用範囲が広いことが理由である。
これらの要因から、ITRは同市場のCAGR(2023~2028年度)を12.3%とし、2028年度には2023年度の1.8倍の市場規模に拡大すると予測している。「多くの国内企業がシステム開発の内製化を進めている。その手段として、ローコード/ノーコード開発ツールへの期待は大きい。生成AIと連携するツールも登場しており、今後市場はさらに成長する」(同社プリンシパル・アナリストの甲元 宏明氏)。
今回の発表は、市場調査レポート「ITR Market View:ローコード/ノーコード開発市場2025」に基づく。同レポートは、同市場の国内24ベンダーへの調査から、2022~2023年度売上実績および2028年度までの売上予測を掲載している