タカコムは2025年2月26日、接点信号伝送装置「CST-220」を販売開始した。接点信号の入出力とネットワーク転送を可能にする。CST-220に接点で接続した機器のネットワーク経由での制御や、2台のCST-220で接点信号の遠隔地への伝送、接点出力のタイマー制御などが行える。価格はオープン。

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情報通信機器メーカーであるタカコムの「CST-220」(写真1)は、IoTセンサーや警報装置といった接点信号を用いる機器をネットワーク経由で使えるようにする接点信号伝送装置である。
CST-220に接点で接続した機器をネットワーク経由で制御したり、2台のCST-220を使って接点信号をネットワーク経由で遠隔地に伝送したりすることができる。
接点は入力・出力各2系統を備える。ネットワーク接続は100BASE-TXで、Web管理コンソールから装置の設定、状態やログの確認、接点信号のオン/オフ操作などが可能。幅70mm×奥行100mm×高さ25mm、約110gの手のひらサイズで、電源は電源アダプタやスクリューレス端子、LANケーブルを介したPoE給電が可能。
主な用途として、警備(警報器、センサーの遠隔監視)、製造業(工場内の各種機器のアラーム監視)、不動産(駐車場の入出庫管理、鍵の開錠/施錠の遠隔操作、照明の点灯/消灯の遠隔操作)などを挙げている。以下の5つの動作モードを備えている。
(1)接点伝送モード
複数台のCST-220を使って、接点信号をネットワークを介して延伸する。外部機器からの接点信号をネットワークを介して伝送し、別の場所に設置したCST-220から出力する。1つの接点入力につき最大5台の装置から接点信号を出力できる(図1)。

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(2)タイマーモード
タイマーで接点信号のオン/オフを行う。照明、電気錠、シャッターなど接点入力を持つ外部機器の入切をタイマー情報に応じて制御できる。スケジュールは、曜日(7パターン)および特定日(8パターン/50日分)で指定できる(図2)。

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(3)機器監視モード
ネットワーク機器をping疎通(ICMP ECHO)によって監視し、異常時に接点信号を出力して通知する。最大で5台の装置を監視できる。接点出力先は最大で2系統である(図3)。

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(4)API連携モード
外部システムからWeb API(REST API)を介して、外部装置への接点信号の出力や、接点信号の入力状態取得を行う。REST APIの仕様はタカコムのWebページで公開している(図4)。

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(5)PBS連携モード
タカコムの日課放送装置「PBS-D500II」または「PBS-D600」と連携動作する。外部スイッチなどからの接点信号の入力を元に、ネットワークで接続した日課放送装置に指示を出せる(図5)。

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