立川中央病院附属健康クリニック(東京都立川市)は、病院・老健施設・健診施設において、PPAP(メール添付ファイルのパスワード別送)の廃止に伴い、クオリティアのメール誤送信防止サービス「Active! gate SS」を導入した。クオリティアが2025年4月10日に発表した。
立川中央病院の健診専門センターである立川中央病院附属健康クリニックは、東京都の三多摩地域を中心に1000社以上、契約健保組合の300団体以上に対して、人間ドックや健康診断などを提供している。年間12万人以上の健康チェックを行い、地域の健康管理を担っている。
今回、同クリニックの事務部門は、PPAP(メール添付ファイルのZIP暗号化パスワードの別送)の廃止を主な目的に、クオリティアのメール誤送信防止サービス「Active! gate SS」(図1)を導入。職員のメール利用を再確認してセキュリティ対策の強化を図っている。同製品について、主に以下の点を評価している。
- PPAP対策にWebダウンロードを採用しており、添付ファイルをメール本文と分離し、パスワードを利用して別途ダウンロードできること
- メールの利用実態を的確に把握できること
- 送信メールの一時保留機能を用い、メール誤送信対策を行えること
- 今後、上司の承認やCc/Bccの自動付与などの機能の活用についても検討できること

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Active! gate SSは、Microsoft 365、Google Workspace、LINE WORKSと連携するクラウド型メール誤送信防止サービス。送信メールの一時保留、上司承認、添付ファイルのWebダウンロード変換、ヘッダー変換(Bcc強制変換、Cc/Bccの自動付与)などの機能を提供する。価格(税別)は1メールアドレスあたり月額300円から。
Webダウンロードを活用して脱PPAPを推進するにあたっては、「誰が外部とメールをやり取りしているか」を調査した。職員は、クリニック内で健診業務に利用するPCと、メールなど外部と連絡を取るためのPCを使い分けている。業務の内容に合わせ、ライセンス数を最適化した。
「WebダウンロードによるPPAP対策を導入しても、メール自体の使い勝手は変わらない。このため、導入は円滑に進んだ。今後も、定期的にメールの利用実態を確認し、対策が必要な職員にアカウントを割り当てていく」(同クリニック)としている。
脱PPAPに続いて、メールの誤送信への不安も解消する予定である。「現在は、10分間の設定で一時保留機能を利用している。今後は、保留時間を変更したり、上司が送信を承認する機能を使ったりするなど、より強力に誤送信を防止する機能を活用していきたい。CC/BCCの自動付与も検討している」(同クリニック)。