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MySQL互換の分散型データベース「TiDB Cloud」がAzureで利用可能に─PingCAP
2025年4月28日(月)IT Leaders編集部、日川 佳三
米PingCAPは2025年4月22日(米国現地時間)、MySQL互換の分散型SQLデータベース「TiDB」のクラウド版「TiDB Cloud」の稼働環境として、既存のAWSとGoogle Cloudに加えて、Microsoft Azureが利用可能になったことを発表した。Azureのマーケットプレイスで契約・導入できる。2025年後半にはAlibaba Cloud版も提供する予定である。また、TiDBはバージョン8.5となり、ベクトル検索と全文検索機能を追加し、RAG(検索拡張生成)構成などを容易にしている。
米PingCAPの「TiDB(タイデービー)」は、MySQL互換の分散SQLデータベースである。RDBMSとしての特性に加えて、データを複数のノードに自動でレプリケーションして可用性を確保する、水平方向のスケーラビリティを併せ持つことを特徴としている(関連記事:分散SQLデータベース「TiDB Cloud」に、自然言語からSQLを自動生成する機能)。
オンプレミス版のTiDBとクラウド版の「TiDB Cloud」をラインアップしている。TiDB Cloudは、各パブリッククラウドが提供するVPC(仮想プライベートクラウド)環境の仮想サーバーを用いてユーザー専有型で提供する「Dedicated」と、AWSサーバーレス型の「Serverless」がある(図1)。

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今回、仮想サーバーで提供するTiDB Cloudの稼働環境として、既存のAWSとGoogle Cloudに加えて、Microsoft Azureが利用可能になった。「Microsoft Azure Marketplace」で契約・導入できる。2025年後半にはAlibaba Cloudからも提供する予定である。
合わせて、TiDBはバージョン8.5となり、ベクトル検索と全文検索機能を追加した。全文検索はTiDB Cloud Serverlessのみのプレビュー版となる。これにより、RAG(検索拡張生成)構成などを容易にしている。