SmartHRは2025年6月4日、人事・労務管理クラウドサービス「SmartHR」に給与計算機能を追加した。労務管理機能で収集した従業員情報を連携させることで、データを入力することなく給与を計算する。
SmartHRが提供する「SmartHR」は、人事・労務管理クラウドサービスである。雇用契約や入社手続き、年末調整などの労務管理をシステム/ペーパーレス化する。SmartHRに蓄積した従業員データを活用するタレントマネジメント機能(人事評価、従業員サーベイ、人材配置シミュレーション)も備える(関連記事:人事・労務管理クラウドの「SmartHR」に勤怠管理機能を追加)。

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今回、給与計算機能を追加した。労務管理機能で収集した従業員情報をSmartHR上で直接連携させることで、データを入力することなく給与を計算する(図1)。給与計算後は、出力データをそのまま給与明細・源泉徴収票に反映し、従業員に配付可能である。
データ入力から給与明細の配布までの一連の流れをSmartHR上で完結させることで、データ連携や計算ミスを防ぎ、業務を効率化する。これまでは従業員データを外部の給与計算システムへとCSVデータなどで連携させる作業が必要で、作業負荷のほか、連携ミスや計算ミスの原因になりやすいリスクがあった。「給与計算は従業員の生活に直結する業務で、かつ締め日から給与支給日までの時間が限られているので、業務上の誤りが許されず、担当者の心理的負担も大きかった」(同社)。
給与計算機能では、チェック作業を省力化する機能として、特定の条件に該当する従業員を絞り込み、確認する項目のみを表示できる。「期間中に入社した人」「40歳に到達した人」「差引支給額がマイナスになっている人」といった条件で抽出できる。
SmartHRは、新システムへの移行・導入に向けた導入支援・設定代行サービスを有料で提供する。提携パートナー企業で人事労務系SaaSの導入支援などを行うTECO Designとの協業により、要件定義・運用設計、検証・移行スケジュール設計、システムの設定代行、検証サポートまでを請け負う。