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SAP、BPM/プロセスマイニング「Signavio」に生成AIアシスタント「Joule」を統合

自然言語で業務プロセスを分析、数時間の調査を数分に短縮

2026年3月3日(火)日川 佳三、河原 潤(IT Leaders編集部)

SAPジャパンは2026年3月3日、BPM/プロセスモデリング/プロセスマイニングプラットフォーム「SAP Signavio」に生成AIアシスタント「Joule」を統合し、提供を開始したと発表した。業務プロセスのオーナーや担当者は、自然言語を使って業務プロセスの分析や管理を行えるようになる。SAP Early Adopter Care(EAC)プログラムでの顧客との協業を経て一般提供に至った。

 SAPジャパンの「SAP Signavio」は、企業の業務プロセスを可視化・分析・改善するための統合ビジネスプロセス管理(BPM)プラットフォームである。業務プロセスの設計/モデリングツール「Process Manager」、実際の業務実行データからボトルネックを発見するプロセスマイニングツール「Process Intelligence」などで構成する。

 今回、Signavioに、SAPの生成AIアシスタント「Joule(ジュール)」を統合した。SAP Early Adopter Care(EAC)プログラムでの顧客との協業を経て一般提供を開始した。Jouleは、外部の大規模言語モデル(LLM)を利用し、自然言語を通じて情報の検索やシステムの操作を行える。「SAP S/4HANA」や「SAP SuccessFactors」などのSAP製システム/アプリケーションに加え、非SAPシステムも含めて、統一的なAIアシスタント/フロントエンドをを提供する。

 Signavio上でのJouleは、Signavioのプロセスコンテキスト(プロセスモデルや実行データなどの深い業務文脈情報)と、S/4HANAやSuccessFactors、および開発・実行プラットフォーム「SAP Business Technology Platform(SAP BTP)」などを横断する「プロセスコンパニオン」として機能する。業務プロセスの担当者は、Signavioでの作業中に他のシステムのデータや機能にアクセスしたり、逆に他のJoule対応システムからSignavioの機能を利用したりすることが可能になる。

 SignavioにおけるJouleは、「情報提供」「ナビゲーション」「トランザクション」の3種のユースケースにわたる、50以上のスキルを提供する。なお、将来のリリースでは「分析」ユースケースの追加も計画されている。

情報提供:Jouleがアシスタントとして、特定タスクの実行方法の案内やプロセス間の相違点をテキストで比較・要約する。例えば、「Order-to-Cash(受注・入金)プロセスのオーナーは誰ですか?」と問いかけると、Jouleが最も合致するプロセスを特定し、プロセス図の属性情報からオーナー情報を引き出す。続けて「プロセスフローについて説明して」と指示すると、プロセスの視覚情報をテキストの説明文に変換する。さらに、地域ごとのプロセス実行状況の違いの比較も、Jouleに尋ねるだけで主な相違点の要約を得ることができる。

ナビゲーション:Signavio全体のコンテンツ探索を簡素化し、「Signavio Process Collaboration Hub」内のプロセスモデル、ジャーニーモデル、バリューアクセラレーターといった各種資産へのアクセスをガイドする。「EMEA市場向けに公開されているOrder-to-Cashプロセスモデルを開いて」「財務プロセスのアクセラレーターを探して」といった指示で、目的の情報資産に素早く到達できる。

トランザクション:「Signavio Process Transformation Suite」内で、プロセスやジャーニーモデル、ディクショナリ項目などの資産を対話形式で作成・削除できる。「新しいディクショナリ用語を作成して返品プロセスにリンクさせる」「販売プロセスという名前のジャーニーモデルを削除する」といった操作を会話を通じて行える。

 SAPは今後、Signavio向けの「Joule Agents」(画面1)の開発を進める。Joule AgentsはSAPのプロセス専門知識を活用して複雑なワークフローを自動化するAIエージェント群で、さまざまな業務機能に組み込まれ、役割ベースのアシスタントとしてアクセスできる。Signavioにおいては、コンテンツの探索やプロセス分析の加速、バリューケースの作成、ユーザーのオンボーディング強化などに活用できるとしている。

画面2:「Joule Agent」の利用イメージ(出典:SAPジャパン)
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