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[市場動向]

業務に根差したプロセスコンテキストがAIエージェントの実効性を左右する─Celonisが2027年度の戦略を発表

システムや手動のタスクに加え、AIエージェントの挙動も包括的に可視化・分析

2026年4月13日(月)愛甲 峻(IT Leaders編集部)

AIエージェントによる業務プロセスの自律化に取り組む組織が増える中、AIが業務の文脈を十分に理解できないことが、成果創出の阻害要因として浮上している。独Celonisはこうした課題に対し、複数のプロセスやシステムを横断する可視化・分析と、そこから得られるコンテキストの活用が不可欠だと訴えている。2026年4月1日に日本法人が開いた記者説明会で、代表取締役社長の村瀬将思氏が、AIエージェント活用におけるコンテキストの重要性やプロセスインテリジェンスの価値、2027年会計年度の事業戦略について説明した。

 業務プロセスの可視化や改善を手掛けるプロセスマイニングのパイオニア企業、独Celonis。近年は従来のプロセスマイニングを発展させ、プロセスの実行やリアルタイムな異常検知、継続的な改善などを含む“プロセスインテリジェンス(PI:Process Intelligence)”を掲げている(関連記事プロセスインテリジェンスとAIの融合─Celonisに見るプロセスマイニングの新局面)。

 説明会の冒頭、日本法人 代表取締役社長の村瀬将思氏(写真1)は、AIエージェントの可能性を引き出すには、業務のルールや目的といったコンテキストが不可欠であると説明。その抽出や活用におけるプロセスインテリジェンスの重要性を強調した。

写真1:Celonis 代表取締役社長の村瀬将思氏

 日本のIT業界を取り巻く環境は、この10年で大きく変化している(図1)。企業の関心がDX(Digital Transformation)からAX(AI Transformation)へと移行する中で、村瀬氏は拡大するAIへの投資と、そこから得られる成果との乖離が顕在化していると指摘した。

図1:この10年の日本のIT業界を取り巻く環境変化(出典:Celonis)
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 同社の調査によれば、9割の組織がすでにマルチエージェントによる業務改善の取り組みまたは導入検討を進めている。一方で47%の組織では社内の専門知識不足が、45%ではルール、KPI、ベンチマークなどのコンテキストをAIが理解できないことが導入の障壁となっているという。さらに、プロセスやオペレーション部門のリーダーの58%は、企業内のサイロが全社的なAI活用を妨げていると回答している。

 実際に、多くの組織ではシステムが分断され、部門ごとに目標が異なり、チームもサイロ化しているため、コンテキストは従業員の頭の中に閉じてしまっている。また今後、組織内で複数のAIサービスやエージェント群の活用が進む中で、さらなるコンテキストのサイロ化も懸念されるという。

「どんなに高度な知能を備えたAIでも、その組織固有の業務フローや例外処理、依存関係を形式化して把握できなければ、多くのミッションクリティカルな業務では機能しない」(村瀬氏)

●Next:AIドリブンな業務プロセスを実現する4つの要素

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