[事例ニュース]
キヤノンMJ、2万ユーザー規模のネットワークにSASEを導入、段階移行で業務影響を最小化
2026年3月9日(月)日川 佳三、河原 潤(IT Leaders編集部)
キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)は2026年3月6日、グループ約2万ユーザー規模のネットワーク/セキュリティ基盤にSASEを導入した自社の取り組みを発表した。キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)と共同で実施した、Cato Networksの「Cato SASE Platform」の導入にあたって、既存環境を止めることなく段階的な切り替えを実施、突発的な通信増大への柔軟な対応やセキュリティの強化を実現している。
キヤノン製品の国内マーケティングやITソリューション事業などを幅広く展開しているキヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)。同社グループでは、情報システムのクラウドシフトやリモートワークの拡大により、社外通信の増加や通信経路の多様化が進み、突発的な通信量増大に柔軟に対応する必要性が高まっていた。
また、ランサムウェアをはじめとするサイバー脅威の増大を背景にHTTPS通信の暗号化が一般化し、暗号化された通信内容を可視化できないというセキュリティ面の課題も顕在化していたという。
課題を解決するため、ネットワーク機能とセキュリティ機能をクラウドで統合するSASE(Secure Access Service Edge)を導入し、ネットワーク/セキュリティ基盤の刷新に取り組んだ。複数製品の比較検討およびPoC(概念実証)を実施した結果、導入のしやすさと拡張性を評価し、イスラエルCato Networksの「Cato SASE Platform」を採用した(図1、関連記事:キヤノンITS、「Cato SASEクラウド」を販売、WANとクラウドセキュリティを包括的に提供)。
図1:キヤノンマーケティングジャパンによるSASEの導入ポイント(出典:キヤノンマーケティングジャパン)拡大画像表示
導入プロジェクトをキヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)と共同で実施した。プロジェクトにおいては、既存ネットワーク構成を大きく変更することなくSASE環境を組み込んだ。
各拠点には専用機器「Cato Socket」を活用し、既存ネットワークを維持したまま拠点や利用範囲単位で段階的な切り替えを実施。パイロット導入を通じて事前に課題を洗い出し検証を重ねることで、グループ約2万ユーザーという大規模環境においても、業務影響やリスクを最小限に抑えた導入を実現している。
導入効果として、アプリケーションレベルで通信を制御できる運用基盤が整った。従来はピーク時の通信量を見越した過剰な回線設計や増強が必要だったが、通信量を柔軟にコントロールできるようになり、突発的なトラフィック増加が発生しても業務への影響を抑えられるようになった。
また、HTTPSの暗号化通信をスムーズに復号できるようになったことで、不正通信の検知・遮断精度が向上し、ゼロトラストを前提としたセキュリティ対策の強化につながっている。
ネットワークの維持・運用については、キヤノンITSの運用支援マネージドサービスを活用している。これにより、キヤノンMJのIT部門は運用負荷を軽減し、グループ全体のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進に向けた業務改革の検討など、より戦略的な取り組みに注力できる体制を整えられたとしている。
システム構築・運用を支援するキヤノンITSは今後、自社グループへの大規模導入で得た知見を生かし、Cato向けSOCサービスの拡充を進めるとともに、外部のユーザー企業に向けた提供体制をさらに強化していく方針である。
キヤノンマーケティングジャパン / Cato Networks / SASE / ゼロトラスト / クラウドセキュリティ / IT部門 / ネットワーク管理 / キヤノンITソリューションズ / マネージドサービス / ランサムウェア / サイバー攻撃 / 帯域制御 / イスラエル / SIer
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