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大本組、建設現場の入退場管理を顔認証でカードレス化、就業履歴タッチ率が38%から49%に改善

2026年3月23日(月)IT Leaders編集部、日川 佳三

総合建設会社の大本組(おおもとぐみ)(本店:岡山県岡山市、本社:東京都港区)は、顔認証による入退場管理システムを導入した。NECの入退場管理サービス「建設現場顔認証 for グリーンサイト」を導入し、建設キャリアアップシステム(CCUS)への就業履歴登録率(タッチ率)を全社平均で38%から49%に引き上げ、先行導入した一部の現場では65%を超えたという。NECが2026年3月19日に発表した。

 大本組(おおもとぐみ)は、1907(明治40)年創業の長い歴史を持つ総合建設会社である。岡山県と東京都に本拠を置き、建築(商業施設、物流、病院)と土木(道路、ダム、港湾)に携わっている。ニューマチックケーソン(地下水圧に対抗してドライな環境で地下を掘削し、ケーソンを沈設する基礎・地下構造物構築工法)をはじめ、高度な技術力に強みを持つ。

 同社は、建設技能者の就業実績や資格を一元管理する「建設キャリアアップシステム(CCUS)」の活用を進めてきた。UUCSでは、技能者がICカードを入退場口の読み取り機にかざすことで就業実績を記録する。蓄積したデータをもとに技能レベルを評価する仕組みであるため、登録を徹底するほど技能者の処遇改善効果が高まるという。

 しかし、従来のカードリーダー方式では、ICカードの不携帯や操作の煩雑さからタッチを省略する技能者が後を絶たず、1日働いても就業履歴がカウントされないケースがあった。「ICカード不携帯が判明すると、現場事務担当者が所属会社に電話で確認し、紛失時には再発行手続きも必要になる。事務側の工数も膨らみ、現場運営の圧迫要因になっていた」という。

写真1:大本組が建設現場の入退場管理に顔認証を利用しているイメージ(出典:NEC)
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 そこで、ICカードのタッチ操作を顔認証に置き換え、CCUS側に就業履歴を自動で連携する仕組みとして、NECの「建設現場顔認証 for グリーンサイト」を導入した。入退場口に設置したタブレット端末で顔認証を行うことで、CCUSカードのタッチを代替する。技能者は何も携行することなく、顔を向けるだけで入退場を記録できる(写真1)。

 製品名が示すとおり、MCデータプラスの建設現場向けの労務・安全管理クラウドサービス「グリーンサイト」と連携する。これにより、ある現場で顔認証の情報を登録した技能者は、別の現場でも再登録の手間が不要になる(図1)。

図1:「建設現場顔認証 for グリーンサイト」の概要(出典:NEC)
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 システム導入後、全社的な平均タッチ率は、導入前の38%から49%に向上。ある現場では、導入前5カ月の平均タッチ率が19%だったのに対し、導入後5カ月で46%まで改善した。現場によってはタッチ率が65%を超えることもあったという。

 スマートフォンの利用で顔認証に慣れている技能者が多いこともあり、現場での説明工数はほとんどかからなかった。タブレット1台を入退場口に置くだけの省スペース構成も、場所を選びやすい建設現場の実情に合ったかたちだ。

 大本組は今後、AIカメラと連携した熱中症リスクの可視化や、建設業退職金共済システムとの自動連携による事務効率化も計画している。

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