[イベントレポート]
「テクノロジーは楽器、弾くのは人間」─SASが50年間で磨き上げたアナリティクスの真価
2026年5月7日(木)神 幸葉(IT Leaders編集部)
米SAS Institute(以下、SAS)は2026年4月27~30日(米国現地時間)、米国テキサス州グレープバインで年次カンファレンス「SAS Innovate 2026」を開催した。2026年は同社の創業50周年という節目にあたる。パンチカードの時代からAI時代へと50年にわたり進化を続け、アナリティクスの世界的リーダーである同社。オープニングセッションでは「信頼」と「ガバナンス」を核に、人間の独創性をテクノロジーでいかにスケールさせるか、次なる50年に向けたビジョンを示した。
農業分析から社会インフラ「信頼のエンジン」へ
1960年代にノースカロライナ州立大学を中心としたプロジェクトで、農業データ分析の汎用統計ソフトウェアパッケージを開発し、1976年に法人化した米SAS Institute(日本法人:SAS Institute Japan)。同社は2026年4月27~30日(米国現地時間)、米国テキサス州グレープバインで、50周年の節目となる年次カンファレンス「SAS Innovate 2026」を開催した(写真1)。
写真1:SAS Innovate 2026の会場となったゲイロード・テキサン・リゾート・ホテル・アンド・コンベンション・センター(Gaylord Texan Resort & Convention Center)オープニングセッションのトップバッターとして登壇したSAS 最高マーケティング責任者(CMO)のジェン・チェイス(Jenn Chase)氏(写真2)は、大学の農業分析プロジェクトから始まったSASの歴史を振り返り、同社が50年間一貫して掲げてきた信念を「知る力(The Power to Know)」と表現した。
写真2:SAS 最高マーケティング責任者(CMO)ジェン・チェイス氏クレジットカードの不正利用アラート、店舗でのパーソナライズ体験、米国FDA(食品医薬品局)で承認されるほぼすべての医薬品の検証に至るまで、あらゆる企業・組織にSASのアナリティクスが介在している。チェイス氏は、SASの技術は今日の社会を支える、目に見えない基盤であり、現在グローバル150カ国以上、フォーチュン500企業の多くを含む数万社の顧客を抱えていることこそが、同社への信頼の証であると語った。
またチェイス氏は、「現代で最も強力かつ重要な変化であるAI時代において、経済的な不確実性、変化し続ける規制やテクノロジーと格闘するリーダーたちに求められるのは、誇大広告ではなく、信頼できるAIだ」と述べ、SASが不確実な世界でリーダーたちに明快な指針を示す「安定した存在」であり続けることを強調。これからの50年に向けたメッセージを示した。
「50年前、SASは研究者が農作物の収穫について理解するのを助けた。今日の私たちは、産業全体を形作る意思決定のエンジンに成長した。ビジネスの規模が変化しても、中心にある『信頼され、活用されるデータ』という考えは、私たちの指針であり続ける」
●Next:エージェンティックAIの信頼構築、健全な判断を支えるガバナンス
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