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大阪のリノベーション会社、AIが営業対応、商談化率は75%、3カ月で2650万円成約

2026年4月28日(火)IT Leaders編集部、日川 佳三

不動産リノベーション事業を営むスクールバス空間設計(本社:大阪市中央区)は、営業支援AIエージェントの構築・運用に取り組んでいる。AIエージェント基盤「Agentforce」を活用して商談化率を75%向上させ、8.1億円規模の機会損失を解消した。導入3カ月で2650万円の成約を達成した。セールスフォース・ジャパンが2026年4月27日に発表した。

 スクールバス空間設計は、2017年の創業以来、リノベーション設計施工、不動産仲介、店舗デザイン、カフェ運営をワンストップで提供し、大阪、京都、神戸、堺、東京、福岡へと事業を拡大してきた。グループ従業員105人を擁し、年間21億9000万円を売り上げる。

 事業の拡大に伴う、資料請求の見込み顧客が累計で3000件に達し、組織の対応能力を超え、年間で約8億1000万円規模の機会損失が生じていた。しかし、同社の事業は不動産・金融・建築の知識を必要とするため、人員増強には限界があり、MA(マーケティング自動化)ツールによるメール配信も個別相談の代替にはなりえなかったという。

画面1:「Agentforce Builder」の画面例(出典:セールスフォース・ジャパン)
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 課題解決のため、経営、営業、広報、システムエンジニアなどが協力しあい、「Salesforce」のAIエージェントプラットフォーム「Agentforce」(画面1)をベースに、同社専用の営業AIエージェントを構築。自社Webサイト、メール、公式LINEなどの顧客接点に配置し、24時間365日対応できるようにした。

 離脱率を抑えながらリード情報を取得するため、従来の無機質な入力フォームではなく、会話の文脈の中で自然に、名前、希望日時、エリア、連絡先などの5つの構造化データを取得する。以下の4段階のAI対話ファネルを実装している。

  1. Catch(顧客の悩みをつかむ):顧客の曖昧な初期関心に対し、構造化した選択肢で対話の土壌を作る
  2. Qualify(条件を整理する):アクティブリスニングで共感を示しつつ、予算や実現可能性の現実的なラインを引く
  3. Nurture(信頼を築く):技術的要件を分解して見せ、ドメイン知識で「プロの壁打ち相手」として信頼を得る
  4. Convert(面談予約へつなぐ):高まった熱量を逃さず、対話の延長線上で必要情報を取得し、人間の担当者に引き継ぐ

 AIエージェントの定量的なビジネス成果として以下を挙げている。

  • 資料請求数:90件から190件へと211%増
  • メール経由の商談化件数:2件から12件へと600%増
  • AI経由の商談化率:75%(通常リード37.6%の約2倍)
  • 導入3カ月の成約実績:累計17件のリードを獲得し、3件で2650万円の成約
  • 年間売上向上インパクト:2.2億円(見込み)

 スクールバス空間設計 代表取締役の田中将司氏は、「商談化率75%という数字は、AIが単に質問に答えるだけでなく、顧客の深い悩みを可視化し、信頼関係を構築できている証だ。深夜2時の問い合わせでも、その場で予約が完結する。これは人間だけでは実現できなかった価値だ」と評価する。

 今後は、画像生成AIとの連携によるリノベーションプランの視覚的提案と、契約後のアフターサービスのAIエージェント化に取り組む。

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