ソフトクリエイトは2026年4月8日、情報システム部門の現状調査「情報システムの現状とIT活用実態アンケート 2026」の結果を発表した。調査によると、情シスは日々の運用管理業務(ノンコア業務)に多くの時間を割いている。また、今後注力したい活動のトップはセキュリティの強化である。AIの活用状況は、活用している企業と活用に向けたプロジェクトが進んでいる企業を合わせると5割を超えた。
ソフトクリエイトは、情報システム部門の現状を把握するためのアンケート調査「情報システムの現状とIT活用実態アンケート 2026」を、2025年12月22日から2026年1月13日にかけて実施した。調査対象は、同社が運営するWebメディア「情シスレスキュー隊」のメルマガ購読者で自社ITシステムの運用に関与する人(回答者数は577人)である。
調査によると、情シス人材の不足を「感じている」企業は74.0%にのぼる。実情として、情シスがもっとも時間を費やしている業務は「システム運用・保守」や「問い合わせ対応」といった日々の運用管理業務(ノンコア業務)である(図1)。特に近年では「PCやデバイスの運用管理」に関する業務負荷が増加しているという。
図1:情シス業務におけるコア業務とノンコア業務の割合の推移(出典:ソフトクリエイト)拡大画像表示
今回(2025年度)の調査でノンコア業務に多くの時間を割いていると回答した割合は74.5%に達した。一方、ビジネス価値向上に直結する戦略的な業務(コア業務)に注力できている情シスは18.2%にとどまった。業務が減らないまま運用対象が増え続けることで、「守り」の業務に忙殺されるという構造的な課題が深刻化していると同社は見る。
ノンコア業務の負荷を軽減する手段としては、AIへの期待が高いという。同社が過去に実施したAIに関する調査では、情シスがAIによって改善を期待する業務として「問い合わせや障害対応」(66.0%)、「システム運用・保守・報告」(43.1%)が上位に挙がった。この結果は、今回調査で明らかになった「情シスが最も時間を費やしている業務」と合致している。
情シスが今後注力したい活動を聞いたところ、「セキュリティ強化」を挙げた企業が66.9%にのぼり、他の項目を大きく引き離してトップになった。セキュリティ対策の重要性が経営・現場の共通認識として定着しつつある。
経験したセキュリティインシデントの内容では、「クライアントPCのウイルス感染」(48.3%)や「サーバー・社内システムのウイルス感染・不正アクセス」(25.1%)、「ランサムウェア攻撃」(24.6%)などが上位を占めた(図2)。「その他」では、ビジネスメール詐欺なども挙がった。特定の攻撃手法に限らずリスクが分散・多様化していると同社は見る。
図2:経験したセキュリティインシデントの内容(出典:ソフトクリエイト)拡大画像表示
セキュリティ対策のフレームワーク(NIST CSF)に沿って課題を聞いたところ、インシデント発生後の「対応」(59.6%)や「復旧」(56.7%)といった「侵入後」のプロセスに課題を感じる企業が約6割に達した。侵入を防ぐ「防御」だけでなく、侵入を前提とした「対応・復旧」までを含めた対策が重要だと同社は指摘する。
AIの活用状況も聞いた。「既に活用している」(34.1%)と「活用に向けたプロジェクトが進んでいる」(16.1%)を合わせると50.2%になり、同調査で初めて5割を突破した(図3)。AIが試行段階から本格的な活用段階へと移行しつつある。
図3:AIの活用・取り組み状況の推移(出典:ソフトクリエイト)拡大画像表示
一方、業務でAIを利用するうえでの懸念点として、「社員の情報リテラシーが十分ではなく事故が怖い」(57.2%)、「セキュリティや情報漏洩が心配」(53.4%)が引き続き上位を占めた。情シスには、利便性の追究だけでなく、リスクをコントロールしたうえでAIを業務に定着させる役割が求められていると同社は指摘する。
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